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メルセデス・ベンツCクラスとは?
メルセデス・ベンツCクラスは、EクラスやSクラスに次ぐ中型セダンの位置づけにあり、BMW 3シリーズやアウディA4と同じようなクラスになりますが、ライバルより頭ひとつ抜きん出た高級感と実用性を兼ね備えたコンパクト・ラグジュアリーモデルとして知られています。特に、快適な乗り心地と先進的な安全技術を特徴とし、上質なインテリアやブランドの象徴的なスタイルが、日常の移動をよりプレミアムな体験へ昇華させてくれることから、ビジネスマンからファミリー層まで幅広く支持されている人気モデルです。
初代は1993年に登場したW202型で、現行モデルは2021年に登場した5代目にあたるW206型になります。中古車市場でも見かけることが出来ますが、中古車市場での主力は先代モデル、2014年から2021年まで製造販売された4代目となるW205型でしょう。そこで今回は、4代目モデルのW205型および現行モデルのW206型に焦点を当ててご紹介しましょう。
4代目 W205型(2014年-2022年)/革新と進化のモデル、中古車は100万円台からアリ!
中古車価格帯:132~483万円 中古車平均価格:307.5万円 新車当時価格:489~753万円(2022年当時)
2014年に登場した4代目のCクラスとなるW205型は、Cクラスの中でもデザインと技術が大きく進化したモデルです。アルミニウムを多用したことで先代よりも約100kgの軽量化が実現され、燃費性能が向上しました。また、この軽量化によりハンドリングも改善され、車の動きがより軽快で応答性が高くなっています。デザイン面でも、大幅に洗練された外観は、流れるようなエレガントなラインが特徴で、Sクラスを思わせる豪華な内装と相まって、上質な乗り心地を提供しています。高品質な素材が使用されたインテリアは、快適さだけでなく、高級感も際立っています。ボディスタイルにはセダンのほか、ステーションワゴン、クーペ、オープンモデルのカブリオレがあり、好みや使い勝手に合わせて選ぶことが出来ます。
走行性能に関しては、スポーティさと安定感のバランスが良く、軽量化によるパフォーマンス向上が感じられます。また、ドライバー支援システムやインフォテインメントの充実により、安全で快適なドライブがサポートされています。
ただし、弊メディアがオーナーに実施している『モーターファン ユーザーアンケート』には、後部座席の足元スペースは競合モデルに比べると狭いと感じることもあり、長時間の乗車では多少の不満が生じるかもしれないという声が寄せられています。総じてW205型は、エレガントで実用的な中型セダンとして非常に完成度の高いモデルだが、メンテナンスやオプション装備に対するコスト面での注意が必要だという声も見られました。
中古車の平均価格は300万円ほどですが、中古車は100万円台から存在します。探しようによっては、掘り出し物が見つかるかもしれません。オーナーが無茶・無謀な運転をする例が少ない車種である点からも、掘り出し物に期待できる確率は比較的高めでしょう。
W205型の中古車購入時の注意点
W205型はオプション装備が多く、フルオプションに近いほど中古車市場ではお買い得と言えますが、その分、中古で購入する際は、特に電装系やドライバー支援システム、インフォテインメントシステムが正常に作動するかの確認が重要になります。これらのシステムは故障や経年劣化が発生しやすい部分でもあるため、購入前にしっかりと作動チェックを行なった方が良いでしょう。また、エアサスペンション装備車についてはその状態を確認し、整備履歴がしっかりしているかを確認することが大切です。さらに、長期間メンテナンスを怠った個体は後々大きな修理費がかかる可能性があるため、信頼できる整備記録がある個体を選ぶのもポイントでしょう。
詳細スペック: C180アバンギャルド(FR) / 5BA-205076C型
全長×全幅×全高(㎜)=4690×1810×1425
ホイールベース(㎜)=2840
エンジン:1.5ℓ 直列4気筒DOHCターボ
駆動:FR
最高出力:156ps(115kW)/5300~6100rpm
最大トルク:25.5kgm(250Nm)/1500~4000rpm
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
トランスミッション:9AT
車重(kg):1510
燃費:12.7km/L(WLTCモード)
新車価格:530万円
※2020年発売当時のスペック
現行5代目 W206型(2021年~)/デジタル化と電動化の進化、現行モデルは400万円台から!
中古車価格帯:433~682万円 中古車平均価格:557.5万円 新車価格:718~1020万円(2024年9月現在)
2021年に登場した5代目CクラスのW206型は、前モデルと比べてさらにデジタル化と電動化が進められています。全車にマイルドハイブリッドシステムが搭載され、燃費性能が向上するとともに、エンジンの効率性も高められました。外観は、さらにシャープでモダンなデザインが施され、空力性能の向上によって実用的な燃費の改善にも貢献しています。インテリアは完全にデジタル化されており、センターコンソールには大型のタッチスクリーンが配置され、MBUX(メルセデス・ベンツユーザーエクスペリエンス)システムが搭載されています。このシステムは、音声認識やジェスチャー操作など、最新の操作性を実現しており、ユーザーの利便性を大幅に向上させています。ボディスタイルにはセダンのほかステーションワゴンとSUVライクなオールテレインが用意されています。
その一方で、『モーターファン ユーザーアンケート』には、デジタル装備が増えたことによって、操作に慣れるまで少し時間がかかるという声が寄せられています。また、後部座席の居住性は改善されているものの、より大型のセダンなどと比べるとまだ物足りなさを感じることがあるかもしれないという声も見られました。W206型は、エコ性能や技術面での進化が著しい一方、デジタル化された装備に対する慣れが必要なモデルとも言えます。
さすがに現行モデルのため、中古車市場でのタマ数はさほど多くはありませんが、中古車の平均価格帯はおおむね新車価格の半分ほど。2024年9月現在は400万円台からのスタートとなっています。
W206型の中古車購入時の注意点
W206型は登場から間もないため、まだ中古車市場でのタマ数はさほど多くはありません。もちろん新車でも購入可能な車種ですので、わざわざ中古車を選ぶ必要は無いかもしれません。いずれにせよ「どちらが得か?」という見切りが重要なポイントでしょう。新車で購入する際にも、標準装備が充実している反面、オプションの追加によって価格がさらに上昇するため、コスト管理が重要なポイントとなることでしょう。
『モーターファン ユーザーアンケート』に寄せられた声を参考にすると、中古車での購入を検討する際は、電装系やソフトウェアの最新状態を確認することも重要なポイントになるようです。MBUXシステムなどが正常に作動しているかを確認し、必要なアップデートが適切に行なわれているかを確認しましょう。また、電動パワートレインのバッテリーやモーターの状態は、劣化やトラブルがないかをチェックし、できる限りメーカー保証が残っている車両を選ぶことをおすすめします。特に、メルセデス・ベンツは定期的なソフトウェアのアップデートが重要になるため、メンテナンス体制が整ったディーラーや整備工場での整備記録を確認することが大切になるでしょう。
詳細スペック: C200アバンギャルド (FR) / 5AA-206042C型
全長×全幅×全高(㎜)=4755×1820×1435
ホイールベース(㎜)=2865
エンジン:1.5ℓ 直列4気筒DOHCターボ+モーター
駆動:FR
最高出力:204ps(150kW)/5800~6100rpm
最大トルク:30.6kgm(300Nm)/1800~4000rpm
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
トランスミッション:9AT
車重(kg):1660
燃費:14,5km/L(WLTCモード)
新車価格:718万円
※2024年当時のスペック
さぁ、あとは買う勇気だけ!?
メルセデス・ベンツCクラスは、時代ごとに大きな進化を遂げながらも、常に高級感と性能を両立させてきました。W205型は軽量化とデザインの進化が目立ち、快適性と走行性能のバランスが取れたモデルです。現行のW206型はデジタル化と電動化を一段と推進し、より先進的な機能を備えた未来志向のモデルです。それぞれのモデルには、価格や装備に対する注意点がありますが、どちらも魅力的な選択肢として、現在も多くのドライバーに愛され続けています。購入時には、装備やメンテナンス状況をしっかり確認するようにしましょう。クルマ選びに自信のない場合は、メルセデス・ベンツ認定中古車から選ぶようにすると良いかもしれません。