5ナンバー小型ボディに積載性を兼備「トヨタ・ライズ」【最新国産SUV 車種別解説 TOYOTA RAIZE】

日本のライフスタイルにピッタリとハマるSUV「トヨタ・ライズ」。大柄なSUVが多い中、5ナンバーサイズのコンパクトさながら、上級モデル並みの積載量を誇る。昼夜を問わない安全装備と駐車操作の自動制御機能など、いつでも誰もが気軽に使え、行動範囲が大いに広がる懐の深いクルマと言える。
EPORT:青山尚暉(本文)/小林秀雄(写真解説) PHOTO:中野幸次  MODEL:大須賀あみ

クラス最大級のラゲッジ空間 カーブでの身のこなしに好感

国産SUVの中で希少な5ナンバーサイズのコンパクトクロスオーバーモデルがライズ。

エクステリア

運転しやすい大きさとSUVらしい角張ったスタイリングが特徴。シンプルグレードの「X 」系は装備が厳選されているが、「G」系と「Z」系はアルミホイールを標準装備するなど、質感も上々。最小回転半径は5.0m。

最低地上高は185㎜となかなかだが、現在のラインナップの中で1.2ℓエンジン+モーターのWLTCモード燃費28.0㎞/ℓを誇るe-SMARTと呼ばれるハイブリッドと、1.2ℓ自然吸気エンジンは2WDのみ。4WDはデビュー当初からあった1.0ℓターボ搭載に限られる。

インストルメントパネル

センターモニターを運転席側に少し傾けた、左右非対称デザイン。「Z」系と「G」系には上質感を高めるメッキ加飾も加わる。写真の9インチディスプレイオーディオなど、純正ナビオーディオは販売店オプションとして設定。

基本的に前席中心パッケージの街乗りからライトなアウトドアニーズに応える1台と言っていい。その上で最大の特徴となるのがコンパクトSUVクラス最大級の大容量を誇るラゲッジルーム。デッキボード下段時の容量は369ℓにおよび、後席使用時のフロアは奥行き755㎜、幅1000㎜と広大。さらに床下にも大容量のスペースがあり、アウトドアや各種スポーツの荷物の積載性も抜群だ。

居住性

エンジンで発電し、モーターで100%駆動するシリーズ式ハイブリッドのe-SMARTモデルを走らせれば、モーター駆動ならではの電動車感、スムーズで静かな加速が味わえ、S-PDLと呼ばれるワンペダル機能もあって街乗り、山道を含めた走りやすさはなかなか。

うれしい装備

荷室にはフロアの高さを高低の2段階で調整できるデッキボードを装備。荷室を上下に分割したり、深底にしたりといったアレンジができる。
ハイブリッド車はスマートペダル(S-PDL)を搭載。アクセルペダルの操作だけで停止までコントロールできて、踏み替える手間を省ける。
月間販売台数       4323台 (23年9月~24年2月平均値)
現行型発表    19年11月( 一部改良&パワートレイン変更 21年11月)
WLTCモード燃費   28.0 ㎞/ℓ ※ハイブリッド車

ラゲッジルーム

唯一4WDが選べるターボモデルの走りは軽々と操作できるパワーステアリングとペダル類によって、出足から想像以上にスムーズかつトルキーで軽やかな、高速走行でもゆとりある動力性能を発揮。全車、カーブ、山道での最低地上高185㎜の重心高を感じにくい安定感の高さ、ヒラリヒラリとした身のこなしも褒められる。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.158「2024-2025 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

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