【フィアット500PINK!オーナーレポート vol. 6】

フィアット500からアバルト595まで新旧600台が大集合!!『2024 All Japan FIAT&ABARTH 500 Meeting』に行ってみた

山梨県富士吉田市にある富士北麓駐車場(富士山パーキング)を会場に『2024 All Japan FIAT&ABARTH 500 Meeting』が開催された。これはフィアット500&アバルト500/595/695が主役のイベントで、今回は全国から過去最高となる600台が集まった。今回は現行型のフィアット&アバルトを中心にイベントリポートをお送りする。
REPORT&PHOTO:山崎 龍(YAMAZAKI Ryu)

富士の裾野に集ったフィアット&アバルト……その数なんと600台!?

2024年11月4日(月)、山梨県富士吉田市にある富士北麓駐車場(富士山パーキング)にて『2024 All Japan FIAT&ABARTH 500 Meeting』が開催された。

その名の通り、このイベントはフィアット500やアバルト500/595/695を中心に全国からフィアット&アバルトが集うミーティングで、第1回目は2009年に浜名湖ガーデンパーク西側駐車場で開催された。当初は200台ほどのエントリーだったイベントは、回を重ねるごとに参加者が増えたこともあって2016年は原点回帰でミーティングを主体とし、あえてケータリングを呼ばず、ビンゴ大会などの催し物も開催しなかった。これを最後にしばらくイベントは休眠期間に入ってのだが、昨年装いも新たに復活したのである。

イベントは朝10時からスタート。その前から会場には続々とフィアット&アバルトが入場してくる。

今回で記念すべき10回目となった『All Japan FIAT&ABARTH 500 Meeting』は、昨年と同じく富士北麓駐車場での開催となった。前売り販売していたデジタルチケットはほぼ完売となったようで、集まったフィアット&アバルトは過去最高の600台。

会場を埋め尽くしたフィアット500とアバルト500/595/695。

その中心は現行型のフィアット500やアバルト500/595/695だったが、フィアットやアバルトで生産された車両ならエントリー可能ということで、ヌォーバ・チンクェチェント(2代目500)や現行型アバルト124スパイダー、パンダやプント、バルケッタなどの姿も見かけた。

『2024 All Japan FIAT&ABARTH 500 Meeting』には過去最高の600台がエントリーした。

手作り感あふれるアットホームなイベント

現行型フィアットやアバルト以外にもヌォーバ・チンクエチェント(2代目500)のエントリーも多かった。

また、今回も昨年と同様にスペシャルショップやアフターパーツメーカーの出店もあり、HKSやASSO、ラヴィーノ、スティーレ、ラフィータ、チンクェチェント博物館などが参加していた。各社とも新製品や人気商品を展示しており、会場限定特価で製品販売を行うショップやメーカーもあった。また、ケータリングも充実しており、事前申込のランチボックスのほか、窯焼きの本格ピッツァや、映画『ゴットファーザー』で毒殺シーンに用いられたシチリア菓子のカンノーリ、コーヒーなどの飲み物が販売されていた。

前回に引き続き、今回も全国のスペシャルショップ&アフターパーツメーカーが出店していた。

『All Japan FIAT&ABARTH 500 Meeting』のユニークなところは、これほど大規模なイベントであるにも関わらず、企業主催のイベントではなく、オーナー有志が集って運営されているところだろう。そのためなのか、どことなく手作り感に溢れたイベントで、会場の雰囲気はアットホームそのもの。

手前のヌォーバ・チンクエチェントは名古屋にある「チンクェチェント博物館」の出展車両。同施設で購入したオーナーは京都在住の21歳の女性だとか。

フィアットやアバルトが会場を埋め尽くした壮観な眺めの中で、集まった参加者たちは互いに愛車を見せ合いながら語り合ったり、カスタムやチューニング、メンテナンスについて情報交換を行ったり、SNSやネット上でしか面識のなかった人同士で交流を深めたりと、思い思いにイベントを楽しんでいた。

現行モデルを中心にエントリー車をチェック!

19 AUTO DESIGN(一休オートデザイン)のフロントスポイラー(パンパーカナード装着)やサイドスポイラーで武装したアバルト595。
ハッチゲートには迫力ある大型ウイングが装着されている。
大径のOZホイールがバッチリ決まったアバルト500。シリーズの前期モデルにあたり、2017年に全車モデル名を595に゙変更されるまで販売が続いた。
100台限定のグリーンティーリーフのフィアット500アニベルサリオと同じ塗色でオールペイントされたアバルト695。会場の中でもひときわ存在感を放っていた。
アバルト500Cの痛車仕様。すなわち、イタ車の痛車である。
トップの開くアバルト595Cツーリズモ。ブラック&ホワイトのツートンカラーにブラウンレザーのインテリアが印象的。
イエローのボディにブラックのアバルトデカールがバッチリ決まったアバルト595コンペティツィオーネ。
国内限定146台のアバルト595ビスタ。鮮やかなボディカラーにイエローのアクセントカラーがよく映える。
アバルト595シリーズ4にアバルト誕生70周年記念のアニヴェルサリオのエアロを組み合わせたマシンのようだ。ひょっとしたら社外のエアロかもしれない……間違っていたらゴメン。
「ヴェルデ・モンツァ1958」という渋いグリーンで塗装されたアバルト695セッタンタ・アニヴェルサーリオ。アバルト誕生70周年記念で販売されたスペシャルモデルで、専用エアロに、エグゾーストにはレコードモンツァが標準で備わる。国内販売100台のレアモデルだ。
フィアット500シリーズ最後の限定車・500Cコレツィオーネ1957が早くもエントリーしていた。国内限定75台の希少車だ。将来コレクターズアイテムになることは間違いない。
500Cコレツィオーネ1957のリヤビュー。ポルトローナ・フラウのレザーシートに、ジェラートホワイト/ルジアーダグリーンのツートンカラーがオシャレ。
2011~2012年の2年間限定で販売されたフィアット500・バイ・グッチ。イタリア統一150周年とグッチ創業90周年を記念したスペシャルモデル。エクステリアはグリーン・レッド・グリーンのストライプとグッチのロゴ、専用ホイールが備わる。
フィアット500・バイ・グッチのリヤビュー。ベースは1.2L直4FIREエンジン+デュアロジック。ボディカラーは白と黒があった。内装は専用シートとグッチカラーのシートベルトでファッション界のトップブランドのコラボモデルらしくゴージャスなものが奢られていた。
筆者のフィアット500PINK!。国内限定50台のスペシャルモデルだ。そこのキミ、「どうせオールペンしただけだろ」と抜かしていたキミだよ。特別装備のガラスサンルーフをが目に入らぬか!
フィアット500はモデルライフ期間に色調の異なるピンク系のボディカラーを3回リリースしている。写真の車両は2011年にツインエアエンジンを搭載した国内限定100台のマジェンダ。
2013年にリリースされた国内限定150台のフィアット500フィオーレ・ローザ。専用色の淡いピンクメタリックのフィオーレ・ローザとはイタリア語で「ピンクの花」の意。今回のイベントにはピンクの限定車がすべて揃ったわけである。
バニラアイスをイメージしたバニライエローを纏ったフィアット500。『ルパン三世 カリオストロの城』に登場したルパンのヌォーバ・チンクェチェントに似た色で日本での人気があり、1.2L直4とツインエアを併せてこれまでに計3回販売された。
2017年に国内限定100台が販売されたフィアット500アッラモーダ。ベースは1.2ラウンジで、ボディカラーは写真のアバンギャルドボルドーのほか、ボサノバホワイトの設定があった。外装色と相まって大人っぽい上質な1台となる。
フィアット500Cのリヤビュー。注目すべきはトランクのステッカーによるダミースリット。RRだったヌォーバ・チンクェチェントをイメージしたドレスアップだ。隣の車両はクラシカル・リアガーニッシュを装着しており、対比すると面白い。
バイ・グッチ風のグリーン・レッド・グリーンのストライプの入った上級モデルのフィアット500ドルチェビータ。もともと限定車だったが人気の高さからレギュラーモデルとなった。注目すべきはハッチゲートキャリアで、レトロな雰囲気に実用性を兼ね備えたアイテム。
モデル後半の2021年に登場したエントリーグレードのフィアット500カルト。シチリアオレンジの鮮やかなボディカラーにブルーのシート生地が流石はオシャレ番長のフィアット。イタリアらしい配色で魅力的だ。
ミントグリーンのフィアット500POP!。ホイールキャップを外した鉄チンホイールをボディ同色でペイントすることでレトロさと可愛らしさを演出しているようだ。
1970年代のヒッピームーブメントを意識したかのようなボディいっぱいに花が描かれたフラワー・フィアット500。こういう個性的なカスタムもフィアットにはよく似合う。

なお、今回は現行型フィアット&アバルトを中心に紹介したが、それ以外ののエントリー車両については、次回以降あらためて紹介して行く。

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著者プロフィール

山崎 龍 近影

山崎 龍

フリーライター。1973年東京生まれ。自動車雑誌編集者を経てフリーに。クルマやバイクが一応の専門だが、…