EVとマイルドハイブリッドのラインナップ完成で「年間約10万台の生産」で再開
フィアットは、現行の電気自動車モデルの売れ行きが苦戦する中、2032年に次世代500を発表する計画をもっていることがわかった。
初代フィアット500(チンクエチェント)は1936年に登場、現行型となる第4世代では、フルエレクトリックモデルへと進化した。
親会社ステランティスは、EV需要の低迷により「深刻な状況」あることを示唆、EVフィアット500eを継続的に生産停止にしている。しかし、それでも次世代500は開発されるという。このニュースは、ステランティスCOO、ジャン=フィリップ・インパラト氏によって伝えられた。
さらに、同グループは象徴的なチンクエチェントの生産を2030年以降もトリノのミラフィオーリ工場で継続することを確約しており、イタリアで強力な製造拠点を維持するというコミットメントを強調している。
インパラト氏は、2032~2033年に次世代モデルが登場しても、ミラフィオーリ工場でフィアット500を生産し続けるが、それ以前に、現行500モデルのマイルドハイブリッド版「Ibrida」(イブリダ)をできるだけ早く、遅くとも2025年11月頃までには市場に投入しようとしているようだ。
同氏によると、EVとマイルドハイブリッドのパワートレインのオプションを備えた500のラインナップが完成したら、「年間約10万台の生産で再開する」ことが目標だという。
フィアットは最近、EVの需要が予想より低迷したため500eの生産を一時停止せざるを得なかったが、これは2020年から続いている苦境だ。これにより、内燃機関搭載の最新世代500の生産を続け、その後500eをマイルドハイブリッドパワーに対応させることを決定した。
CEOは、「中国は3年以内に90%の電気自動車化を達成するでしょう。コスト削減のためには、競争力と連携を強化しなければなりません。テクノロジー、バッテリー、ソフトウェアを最適化する必要があります。ステランティスは、この競争に立ち向かうために、電気自動車とハイブリッド車を含む14のモデルを発売しようとしています。私たちはやり遂げます。厳しい状況ですが、私たち全員がそれを知っています。競争力とサポートが必要です。」と力強く語った。EV市場が不透明のため、マイルドハイブリッドなどの販売を継続する方針にブレはないようだ。