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映像からナビまでネットワークスティックの本領発揮
サイバーナビのハイエンドモデルにはネットワークスティックが同梱され、NTTドコモの車内向けインターネット1年接続権が付与されている。また、Wi-Fiスポットとして利用可能。加えてナビ本体でのネット通信で、多彩な映像コンテンツや音楽再生も楽しめる。さらに「フリーワード音声検索」や「自動地図更新」なども充実し、ナビとしての機能に大きく貢献する。そして、原音再生に力を入れるカロッツェリアでは、昨年モデルからの進化幅がものすごく大きい。
ナビ基盤とオーディオ基盤を分離し、ナビ側からのノイズを完全にシャットアウトした。これらの開発は構造だけでなく考え方にも浸透し、その後の進化にも常に意識されてきたものだ。さらに、ハイエンドカーオーディオと同等の高音質パーツを採用。音楽好きの方の中には「ナビもいいけど本格的なオーディオユニットが欲しいな」と思われる方もいるかもしれないが、サイバーナビは音楽再生においても、まったく侮ってはいけない存在となっている。
ボーカルがそこに立っているようなリアルさ
ナビをサイバーナビにしたのならば、ぜひスピーカーも変更したい。試聴の最初に感じたのが、ボーカルがいい位置にいることだ。定位(音を感じられる位置)が最適で、あたかも目の前に立って歌っているようだ。今回7年目のフルチェンジで、開発はフレームから見直されているという。
さらに面白いのが、上の音と下の音を分離する周波数が一般的な分け方より低く設定されていること。つまり、トゥイーターの守備範囲が広い。トゥイーターは目線に近いところに設置されるので、これによって低くなりがちな定位を最適化しやすいようだ。また、音作りはハイファイど真ん中を進んできたな、と感じるのがカロッツエリア。それは優しい音作りで、聞き疲れしない。だから、ずっと聞きたいと思ってしまう魅力がある。ここはもうちょっとクールなピアノでいてほしいなと思うところもあったが、それはそれ。トータルバランスに優れ、どんな音楽にも相応しい表情を見せてくれる役者ぶりもすごかった。