ヤマハ発動機が2027年12月末でレーシングカート事業から撤退

ヤマハ発動機とグループ会社のヤマハモーターパワープロダクツ(以下YMPC)」、および菅生はこのたび、2027年12月末でレーシングカート事業から撤退することを決定した。

カートエンジンの製造は2026年中に、エンジン販売およびレース/普及活動は2027年12月末をもって終了。現在取り扱い中の部品は一定期間供給される予定

ヤマハ発動機は1973年に、汎用エンジンを搭載したレーシングカート「レッドアローRC100」を販売したことを機にレーシングカート事業をスタートさせた。

1976年には初のカート専用エンジンでロングセラーとなった「KT100S」を発売。また同時期に、国際カートコースを有するモータースポーツ体験施設「スポーツランドSUGO」をオープン。関連イベント開催、レース人材の育成など、さまざまな方面から約50年にわたりレーシングカートの普及、発展に取り組んできた。

2009年には同社からYMPCへとカート事業を移管。さらに2023年4月には、YMPCから菅生へ事業の一部を移管。現在はYMPCがレーシングカート用エンジンの開発・製造を、菅生がエンジン・部品等の販売、レース普及、渉外、広報宣伝などを担っている。

ヤマハ発動機では、中期経営計画においてポートフォリオ経営を進めており、この一環としてこのたびの事業撤退を決定した。今後は、既存事業や新たな成長事業へと経営資源を集中させる方針だ。 今後は、YMPCが行っていたカートエンジン製造を2026年中に終了し、菅生で行っているエンジン販売およびレース/普及活動は、2027年12月末をもって終了を見込んでいる。なお、現在取り扱い中の部品については一定期間の供給が予定されている。

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