スープラ欧州仕様プロトタイプ

現行GRスープラは、2019年デビュー。BMWとの共同開発で生まれたFRスポーツカーだ。生産は、オーストリア・グラーツになるマグナ・シュタイヤーで行なわれている。
今回の商品改良では、ステアリング、脚周りの改良によるハンドリング性能と乗り心地性の向上を図った。

まずは、注目のマニュアルトランスミッションの採用だ。
3.0ℓ直列6気筒DOHCターボ(B58型)を搭載するRZグレードに6MTモデルが追加された。

待望の6MT仕様が追加された

コンピューターがドライバーのクラッチ、シフト操作に合わせて最適なエンジン回転数になるように制御するiMTを採用。シフト操作時に自動ブリッピング(回転合わせ)し、ドライバーの意を汲んだスムーズで気持ちのよいスポーツドライビングが楽しめる。
また、MT専用の室内サウンドチューニングで加速時の盛り上がりを演出するという。
トヨタはマニュアルトランスミッションの採用に熱心な自動車メーカーだ。GRヤリスにもGR86にも6MTを設定している。

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https://motor-fan.jp/mf/article/33518/

現行RZグレードのエンジンスペックは
排気量:2997cc
最高出力:387ps(285kW)/5800rpm
最大トルク:500Nm/1800-5000rpm
だ。
デビューしたばかりの新型フェアレディZにも3.0ℓV6ツインターボ(405ps/475Nm)にも6MTの設定がある。こちらは、クラッチディスクとギヤトレインを強化したと発表している。

新型フェアレディZ
新型フェアレディZにも6MTの設定がある

GRスープラの兄弟車であるBMW Z4の3.0ℓ直6ターボモデルには6MTの設定はない。にもかかわらずスープラRZに6MTを設定するのは、トヨタのスポーツドライビングにかける想いの反映と見ていいだろう。ただ、これだけのハイパワーに対応する縦置きMTは少ない。

同じエンジン(B58型のM版であるS58型 480ps/550Nm)を搭載するBMW M4には6MTモデルが設定されている。このトランスミッションは、ZF製だ。未発表だがおそらくスープラRZも基本的に同じユニットを使うのだろう。ちなみに先代A80型スープラのMTはゲトラグ(現・マグナ)製だった。

その他の改良点 シャシー、ホイール、ボディ色

スープラ欧州仕様プロトタイプ

シャシーの改良点

まずシャシー関連から。これは全グレード共通だ。
・AVS(アダプティブ」・バリアブル・サスペンション)の制御、ショックアブソーバーの減衰特性チューニングによりロールバランス、乗り心地を向上
・スタビライザーブッシュの特性変更により操舵初期の応答性を向上
・シャシー制御系(AVS、電動パワーステアリング、ESC)の見直しにより操舵フィーリング、限界域でのコントロール性を向上

新意匠鍛造19インチホイールの採用(RZグレードのみ)新意匠鍛造19インチホイールの採用(RZグレードのみ)

・GRヤリスやGR86と統一性を持たせつつ、スポーツ形状や断面形状を見直すことで軽量化・高剛性化を両立して性能向上と機能美の追求した
・塗装はプレミアムチタンダークシルバーを採用
・1本あたり1.2kgの軽量化

新ボディ色

米国仕様、プロトタイプ
米国仕様、プロトタイプ

・外板色として全グレード共通でボルカニックアッシュグレーメタリックとドーンブルーメタリックを新設定
・RZに台数限定で新規色マットアバランチホワイトメタリックを設定
・RZグレードのメーカーオプションとしてタンカラー内装を新採用

またRZとSZ-RはJBLプレミアムサウンドシステムのサウンドチューニング最適化により音質を向上させた。