走りと乗り心地、質感が大幅進化した二代目「三菱eKスペース」【最新軽自動車 車種別解説】

2020年、日産との共同開発でフルモデルチェンジした「三菱eKスペース」。多くのライバル車に対抗するため、ファミリーユーザーの使い勝手を徹底的に考え抜かれているだけでなく、その走りもしっかり感としなやかな乗り心地の良さを両立している。
REPORT:石井昌道(本文)/小林秀雄(写真解説) PHOTO:神村 聖

卓越した高速走行や操舵性能 運転支援機能は軽自動車随一

三菱のスーパーハイトワゴンであるeKスペースは、日産と手を組んだNMKVが開発。2020年には二代目へとフルモデルチェンジされている。広さは相当なもので室内高1400mm、スライドドア開口幅650mmとクラストップレベルを誇る。後席のスライド量も広くとられていて、前寄りにすれば運転席と近くなり、コミュニケーションがとりやすいというのも特徴的。後席に座った子どもをケアするなど、ファミリーでのユースケースを徹底的に考えているのだ。

エクステリア

フロントグリルは自然吸気車がボディ同色、ターボ車がブラックとなる設定。ホイールも自然吸気車がスチールホイールとなる一方、ターボ車にはアルミホイールが装備される。最小回転半径は4.5m。

走りに関しても、N-BOXという強力なライバルに対抗するためか、目を見張るほどの進化を遂げている。背の高さを感じさせないしっかり感としなやかな乗り心地の良さを両立。N-BOXの方が低速域では若干有利だが、高速域では負けておらず、抜群のステアリングフィールも相まってロングドライブ性能では上回っているほどだ。

インストルメントパネル

すっきりとした見た目ながら、随所に収納も配置した巧みなインパネデザイン。内装色は明るいライトウォームグレーを採用する。販売店オプションの9型ナビゲーションは、便利なマルチアラウンドモニターにも対応。

居住性

また、日産と手を組んでいる強みが運転支援機能のマイパイロット。 軽自動車としては上級なパワーステアリングのモーターを採用し、車線維持支援機能は出色の出来映えだ。

うれしい装備

月間登録台数   932台 eKクロススペースを含む (21年8月〜22年1月平均値)
現行型発表    20年2月(一部改良 20年12月)
WLTCモード燃費  20.8km/l ※自然吸気のFF車

ラゲッジルーム

自然吸気エンジンでも街なかでは十分だが、多人数乗車や高速道路などではやはりターボが有利。シャシー的にも高速が得意なので、ターボのマッチングが良いように思える。ファミリーでロングドライブに出 掛る機会が多いユーザーにとっては狙い目のモデルなのだ。

※本稿は、モーターファン別冊ニューモデル速報統括シリーズVol.140「2022年軽自動車のすべて」の再録です。

http://motorfan-newmodel.com/integration/140/

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