シトロエンC5X登場! CX、XMやC6、C5に続くフラッグシップ・シトロエン ディテールチェック

ダブルシェブロンのフラッグシップ、C5Xの登場だ。
フランス車ファン、シトロエンファン待望のラージ・シトロエン、C5Xがデビューした。紛うことなきシトロエンにして、セダン、ワゴン、SUVをミックスした「クロスオーバー」として誕生したC5X。どんなクルマか、ディテールをチェック。

まずはサイズ 全長4800mm超えのDセグカー

セダンとワゴンとSUVをミックスした「クロスオーバー」ボディタイプは「5ドアハッチバック」と表記されている。

ボディサイズは、
全長×全幅×全高:4805mm×1865mm×1490mm
ホイールベース:2785mm

といわゆる「Dセグメント」にあたる。

ちなみに、新型トヨタ・クラウンクロスオーバーのボディサイズは
新型クラウン クロスオーバー
全長×全幅×全高:4930mm×1840mm×1540mm

ホイールベース:2850mm
だから、ちょっと短い。

全長×全幅×全高:4805mm×1865mm×1490mm ホイールベース:2785mm
トレッドはF1600mm/R1605mm
最小回転半径 5.6m

駆動方式はFFでプラットフォームはステランティス(というかPSAの、と言った方がしっくりくる)のモジュラープラットフォームであるEMP2を使う。C5Xは、「EMP2 version3」で、リヤサスペンションがトーションビームアクスル方式を採る。ちなみに、4WD仕様を設定するC5エアクロスのリヤサスペンションはマルチリンクでC5Xとは同じEMP2だが、バージョンが違う。

ボンネットの左右は、彫刻的にえぐられた形状となる。
PHEVモデルは、ここに「hybrid」の文字が。
アンテナはシャークフィンタイプ。ルーフとサイドパネルとの接合はモヒカン方式ではなく、繋ぎ目が美しい。
かつてのC6ほどトリッキーではないが、ルーフエンドに付くスポイラーの形状はなかなか個性的。
ボディエンドにもスポイラーが付く。C5Xは空力開発にもかなり力が入っているようだ。
リヤに付く「ダブルシェブロン」外枠はクロームだが、内側はブラックで塗装されている。
フロントのダブルシェブロン。下にカメラが仕込まれている。
サイドビューミラー
ドアハンドル
ドアヒンジは板金タイプ。ここはあまりプレミアムなムードが感じられない。

インテリア

フロントシートは空気圧で腰部をサポートするマルチポイントランバーサポート付き電動シート
ロングホイールベースだけに後席も広々。
ペダル
後席を倒せば1640ℓもの大容量を持つラゲッジスペース。

タイヤ&サスペンションは?

タイヤ:205/55 R19

タイヤサイズは205/55R19という、特殊なサイズ。大径だがタイヤ幅は狭い。これはコンフォート性能と転がり抵抗のため。

フロントサスペンションはマクファーソンストラット式。
リヤサスペンションはDセグでは珍しいトーションビームアクスル方式。プラットフォームはEMP2のversion3を使う。

シトロエンC5Xのパワートレーンは?

シトロエンC5Xのパワートレーンは

1.6ℓ直列4気筒DOHCターボ+8AT

それをプラグインハイブリッド化したものの2種類だ。

形式:1.6ℓ直列4気筒DOHCターボ
排気量:1598cc
ボア×ストローク:77.0mm×85.8mm
最高出力:180ps(132kW)/6000pm
最大トルク:250Nm/1750rpm
燃料供給:DI
燃料:無鉛プレミアム
燃料タンク:40ℓ
トランスミッション:8AT

エンジンは、BMWとPSAが共同開発した通称「Prince」エンジンである。C5Xは欧州仕様にもディーゼルエンジンは設定されない。

トランスミッションは、アイシン製8速ATだ。

価格は
SHINE(受注生産)484万円
SHINE PACK 530万円

プラグインハイブリッドモデルのSHINE PACK PLUG-IN HYBRIDモデルは
車両価格 636万円である。

プラグインハイブリッドモデルのモーターは
Fモーター
種類:交流同期電動機
定格出力:30kW
最高出力:81kW/2500rpm
最大トルク:320Nm/500-2500pm
となっている。動力用主電池は、もちろんリチウムイオン電池で容量は12.4kWh

充電電力使用時走行距離(プラグインレンジ)は65kmと発表されている。

C5Xの販売目標は非公表だが、「シトロエンファンをはじめとして反応はすごくいい。数百台から1000台くらいは売れそう。思ったより売れそう」だと関係者はコメントしていた。大ヒット中のベルランゴ(なんとカングーより売れているそうだ)をはじめとして、いまシトロエン・ブランドは波に乗っている。

C5Xもスマッシュヒットとなるかもしれない。実際にステアリングを握る日が待ち遠しい。

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著者プロフィール

鈴木慎一 近影

鈴木慎一

Motor-Fan.jp 統括編集長神奈川県横須賀市出身 早稲田大学法学部卒業後、出版社に入社。…