ホンダの米国部門は、2024年に北米で発売予定の新型バッテリーSUV、ホンダ・プロローグのエクステリア&インテリアのスタイリングを初公開した。プロローグのスタイリングを担当したのは、ロサンゼルスに拠点を構えるホンダのデザインチーム。若いデザイナーが目指したのはモダンでフレッシュなSUVスタイルだ。プロローグのエクステリア&インテリアに自然なラインを多用し、デザインの方向性として「ネオ・グラド」という造語が与えられた。
では、スタイルを詳しく見ていこう。プロローグは、ホイールベース3,093mmによる広い室内空間の快適な居住性を売りにしており、2023年型の新型CR-Vのそれと比較しても200mm以上延長されている。エクステリアスタイルは、ホンダの既存のSUVとショールームに置いても違和感のない新鮮なモダンスタイルが重視されており、そのため直線ラインを多用したデザインが採用されており、ボディサイドまで周りこんだヘッドライトユニットとテールライトユニットは、ブラックのベゼルで横一直線に統合されている。また、ホンダは車両後部の「Hマーク」バッジを、スタイリッシュな「Honda」の文字列バッジに変更しEVならではのクリーンなアイデンティティを確立させている。ボディカラーは、カリフォルニア州の自然の美しさからインスピレーションを得た専用カラー「ノースショア・パール」が採用された。
モダンスタイルを目指したクリーンなインテリア
インテリアは、ブラックベースにホワイトレザーパネルを合わせた2トーンカラーが特長となっている。室内空間でも直線ラインが多用されており、運転席はメーターハウスを排除し、インフォディスプレイを兼ねた11インチの独立ディスプレイを設置したことによって、サイドtoサイドの一直線のダッシュボードが実現されている。その成果は開けた前方視界の確保として現れている。
ダッシュボードの装備には、11.3インチの大型インフォディスプレイ、左右独立で温度設定ができるデュアルエアコン吹き出し口、下部には物理スイッチによるクライメートシステムが設置されている。いずれも装飾性を抑えたクリーンな見た目にまとめられている。センターコンソールに視線を下げると、スマートフォン充電用のUSB-Cポートが2つに12ボルト電源、小物入れスペースとカップホルダーが設置されている。
米ホンダの調査によると、ハイブリッド電気自動車を購入する顧客は、フルEVへの移行を検討しているオーナーが多いとのこと。米ホンダはこれを受けて、2023年モデルのCR-Vのモデルレンジの50%をハイブリッドモデルに移行させる意向を示しており、2022年秋にCR-Vハイブリッドが市場投入される際には、ZEV州で2年間の短期リースを顧客に提供する予定としている。このように、ハイブリッド車の販売台数を増やすことで、将来のEVの顧客層を拡大させているのだ。