大幅改良で魅力度マシマシのコンパクトPHEV「三菱エクリプスクロス」【最新SUV 車種別解説】

2017年末に誕生した「三菱エクリプスクロス」。20年に大幅なマイナーチェンジを施し、元来の軽快感はさらに増した。アグレッシブなエクステリアに上級ブランドと同様の三菱e-ASSISTを備え、EV走行可能距離は 57.3 kmの距離を誇る。エコと安全性とコストのバランスは整っていると言えるだろう。
REPORT:安藤 眞(本文)/小林秀雄(写真解説) PHOTO:平野 陽 MODEL:菅原樹里亜

三菱の知見が活きるPHEV トルクフルに走るガソリン車

2017年末にデビューし、20年末に大規模なマイナーチェンジを実施したエクリプスクロス。同クラスではコンパクトなボディで、SUV的荷役より軽快な走りを身上とする。

エクステリア

ダイナミックシール ドデザインを採用し、アグレッシブな外観を実現。ラギッドな印象を高める前後スキッドプレートの色はグレード別設定で、 PHEVの「P 」はグロスブラック/カラード仕様だ。最小回転半径は5.4m。

マイナーチェンジではボディへの補強や構造用接着剤の追加を行ない、走行性能を大幅に向上。同時にディーゼルエンジンが廃止され、国内向けのラインナップは1.5lガソリンターボと2.4lガソリンエンジンのプラグインハイブリッド(PHEV)の2種類となった。

インストルメントパネル

悪路で車体の傾きが把握しやすい伝統の水平基調デザインを採用。視認性の高い8インチスマートフォン連携ナビゲーションは、各モデルの最上級グレードに標準装備され、空調は全車にフルオートエアコンが採用されている。

PHEVとは、電源〝プラグ〞をクルマに〝イン〞することで充電できるハイブリッド車のこと。エクリプスクロスには 13.8kw/hのリチウムイオン電池が搭載されており、充電した電力だけで57.3kmを走行できる(WLTCモード)。

居住性

充電は家庭用100Vおよび200Vでできるほか、コンビニや高速のSA/PAにある急速充電器にも対応。約25分で80%まで充電できる。PHEVは4WD専用。前後独立したモーターで駆動するため、駆動力の配分比率は自在に制御が可能。これと四輪独立ブレーキ制御を組み合わせ、全天候・全地形で四輪のグリップ力を最大限に引き出す。

うれしい装備

PHEV は普通充電と急速充電に対応し、両充電口を車体右後方に装備EV走行可能。距離は57.3km(WLTCモード)という長さを誇る。
チルト&スライド機構付きの電動パノラマサンルーフを一部グレードにプション設定。室内を明るくしたり換気したりするのに役立つ。
「M 」を除いてヘッドアップディスプレイを標準装備。少ない視線移動で速度やナビゲーション、運転支援機能などの情報を確認できる。
月間登録台数   509台(21年10月~22年3月平均値)
現行型発表      18年3月(マイナーチェンジ 20年12月)
WLTCモード燃費 16.4km/l※PHEV

ラゲッジルーム

ガソリン車は1.5lの排気量か ら2.4l自然吸気並みの最大トルクを引き出しており、動力性能の不足は感じない。トランスミッションはCVTだがエンジンがトルクで粘るため、回転数が先走るラバーバンド感は希薄だし、パドルシフトで8段階ステップ変速が可能。エンブレを強めたいときにも便利に使える。

※本稿は、モーターファン別冊ニューモデル速報統括シリーズVol.141「2022-2023 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

http://motorfan-newmodel.com/integration/141

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