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5代目 W206系 (2021年~)
メルセデス・ベンツCクラスといえば、BMW3シリーズ、アウディA4と並んでDセグメント・プレミアムセダンの代表選手だ。セダン、ステーションワゴン、クーペ、カブリオレなどさまざまな車型を擁してメルセデス・ベンツの中核を担っている。現行最新型は日本市場では2021年6月29日に発表された5代目にあたるW206系だが、2021年8月下旬現在、日本市場ではデリバリーはまだ行なわれていない。いわゆるマイルドハイブリッド・システムである「ISG」やPHEV(プラグイン・ハイブリッド)の導入が積極的に推進された結果、全車電動化が達成されたのが大きな特長。エンジンは1.5ℓ直4ターボ、あるいは2.0ℓ直4ディーゼルターボが用意される。
4代目 W205系 (2014〜2021年)
最新現行の5代目にあたるW206系は2021年8月下旬現在の時点では発表されたばかりでデリバリーが遅れているため、まだ実質的に現行最新モデルと言えるのがW205系と呼ばれる4代目Cクラスだ。プラットフォームはMRA。エンジンは、当初は1.6ℓ直4ターボと2.0ℓ直4ターボが導入。その後、1.8ℓ直4ターボ、3.0ℓV6ターボ、2015年に2.2ℓディーゼルと2.0ℓ直4ターボ+プラグインハイブリッド仕様が導入された。2018年には大規模なマイナーチェンジを受け、C200は1.6ℓ直4ターボから、1.5ℓ直4ターボ+48Vマイルドハイブリッド仕様に、C220dは、2.2ℓから2.0ℓの新世代ディーゼル(OM654)に切り替わっている。
2015年式 AMGライン 「内装の作りが素晴らしい」
排気量:1.6ℓ トランスミッション:AT
平均燃費:10.0km/ℓ(10km以内の市街地走行がメイン)
長所:内装の作りが素晴らしく、高級感があり、所有欲が満たされる。
短所:4ナビが使い物にならない。高速道路を意味なく降ろされ、またすぐに乗るといったような案内をすることがある。
評価
外観:★★★★★
室内:★★★★★
走行性能:★★★☆☆
燃費性能:★★★☆☆
装備:★★★☆☆
満足度:★★★☆☆
このクルマの購入を検討している人にひと言
「良い車だが、セダンの不人気もあり、下取り金額が低く、他のメーカーに乗り換えにくい」
2016年式 C350eアバンギャルド レザーエクスクルーシブパッケージ 「中古で買うならお値打ち」
排気量:2.0ℓ トランスミッション:AT
平均燃費:12.0km/ℓ
長所:静か、加速が強烈、高速安定性が良い、長距離燃費が良い(16Km/ℓ)。エンジン再始動時に音や振動が皆無。
短所:高い、AMGパッケージの設定が無い。
評価
外観:★★★★★
室内:★★★★☆
走行性能:★★★★★
燃費性能:★★★★☆
装備:★★★★★
満足度:★★★★★
このクルマの購入を検討している人にひと言
「中古で買うならお値打ち」
2016年式 アバンギャルド AMGライン 「比類なき安全装備」
排気量:2.0ℓ トランスミッション:AT
平均燃費:8.7km/ℓ(真夏のエアコン作動時は、5km/ℓ台まで低下する)
長所:Uターン時や、ワインディングロードでの回頭性が非常に良い。走行時の静粛性が高い。サイドシルエットのキャラクターラインが秀逸。
短所:標準装備のランフラットタイヤは、左折時に右後輪に、まるで縁石を乗り越えたような衝撃を伝えることがある。アイドリングストップの解除を、エンジン始動のたびに行わなければならないこと。ディストロニックプラス作動時の加減速が、非常に過敏なこと。(特にブレーキ作動から完全停止に至る過程) ◆もっとマイルドな方が良いと思う。
評価
外観:★★★★★ サイドビューが素晴らしい。
室内:★★★★☆
走行性能:★★★★☆
燃費性能:★★★☆☆
装備:★★★★☆ 比類なき安全装備です。日常運転で、このクルマで事故を誘発することの方が困難なくらいです。
満足度:★★★★☆
このクルマの購入を検討している人にひと言
「Dセグメントで、上質な走りを望む人にオススメです(エアサス装備は必要ないです)。存在感に溢れた外観ですが、ジェントルなマナーを心がけているドライバーに向いています」
年式不明 C180 アヴァンギャルド AMGライン 「価格と性能のバランスが非常に良い」
排気量:1.6ℓ トランスミッション:AT
平均燃費:10.3km/ℓ(郊外での通勤が9割、高速道路が1割)
長所:セダンとして、バランスの良いスタイリング。必要にして十分なパワーと、トルク。この当時としては、優れた安全装備。
短所:エンジンをオフにするたびに、パワーセレクトがリセットされる。多湿時の夜間、フロントウインドウの外側がエアコンで結露する。
評価
外観:★★★★★ 前後とも非常にバランスの取れたデザインが秀逸、特に斜めリヤからのアングルがカッコいい。
室内:★★★★★
走行性能:★★★★★
燃費性能:★★★★★
装備:★★★★★
満足度:★★★★☆
このクルマの購入を検討している人にひと言
「価格と性能のバランスが非常に良く、乗っていて高い満足感が得られる。安全装備に関しても満足のいくレベル」
2017年式 セダン C43AMG 「なんと言っても速い。当然ながら踏めば燃費は良くない」
排気量:3.0ℓ トランスミッション:AT
平均燃費:都内5~6. 高速10~11km/ℓ(郊外に出ればもう少し伸びます。7~8 Km/ℓ前後)
長所:なんと言っても速い。有り余るパワーに満足。加速が鋭い。発進加速は勿論だが高速巡航時から中間加速も問題無し。レーダーセフティパッケージは便利。
短所:当然ながら踏めば燃費は良くない。小回りがきかない。
評価
外観:★★★★☆
室内:★★★★☆
走行性能:★★★★★ 足はコンフォートにしても固めです。
燃費性能:★★★☆☆
装備:★★★★★
満足度:★★★★★
このクルマの購入を検討している人にひと言
「決して安い車では有りませんが、びっくりする程高くも有りません。パワーにコストは見合っていると思います。ディーラーの試乗程度では分かりにくいと思います。レンタカー等で1日でも乗ってみてください」
2017年式 C220dステーションワゴン ローレウスエディション 「ディーゼルエンジンのおかげで、燃料費も安い」
排気量:2.2ℓディーゼル トランスミッション:AT
平均燃費:11.5km/ℓ(市街地メイン)
長所:この車体の重さで燃費がよい。ディーゼルエンジンのおかげで、燃料費も安い。人が沢山乗った時とそうでないときの運転感覚の差が少ない。
短所:4時間以上エンジン停止するたびにドライブモードがリセットされる。自動防眩ミラー機能が切れないため、後ろの車がよく分からない。
評価
外観:★★★★☆
室内:★★★★☆
走行性能:★★★★☆
燃費性能:★★★★★
装備:★★★★★
満足度:★★★★☆ 質感や満足度を考えると決して高い車では無いと思う。
このクルマの購入を検討している人にひと言
「アシスト系は大事故防止の為についているだけなので過信をしないようにしてください。ぶつかるときはぶつかります。重いのでタイヤの減りが早く、思わぬ出費がかさむことがあります」
2017年式 アバンギャルド 「所有する満足感を十分に得られる車」
排気量:2.0ℓ トランスミッション:AT
平均燃費:13.0km/ℓ
長所:癖の無いハンドリングがいいです、車体サイズの割に非常に小回りが利く。
短所:シフトショックが気になる、特に減速時は。
評価
外観:★★★★☆
室内:★★★★☆
走行性能:★★★★☆
燃費性能:★★★★☆
装備:★★★★☆
満足度:★★★★☆
このクルマの購入を検討している人にひと言
「所有する満足感を十分に得られる車だと思います、細かいことを気にするならレクサスあたりの方が無難かもしれませんが…」
年式不明 C200アバンギャルド「2.5ℓ並のトルクだが、エンジン音が1.5ℓだからか、結構騒々しくて安っぽい」
排気量:1.5ℓ トランスミッション:AT
平均燃費:11.2km/ℓ(高速7割、都内、郊外一般道3割)
長所:マイルドハイブリッドだけれど、2.5ℓ並のトルク感がある。トルコンATならではのスムーズな変速と9ATによる巡航回転の低さ。ボディの剛性感が凄い。
短所:BSGの割にアイドルストップの再始動時に結構振動がある。ボディサイズの割に後席及びトランクが競合他車に比べて狭い。エンジン音が1.5ℓだからか、結構騒々しくて安っぽい。
評価
外観:★★★★☆ アバンギャルドフェイスだとSもEもCもパッと見では分からない。
室内:★★★★☆ 良い意味でコンサバティブで質感の高い内装、ただし型押しのレザーはゴワゴワ。
走行性能:★★★☆☆ 必要にして十分、ただしその上はディーゼルかAMGしか選択肢が無い。
燃費性能:★★★☆☆ 燃費はBSGが付いていても、特に良いとは思えない。
装備:★★★★☆ ACCはかなり完成度が高いが、ナビとコネクティビティはイマイチ。
満足度:★★★☆☆ 質感や満足度を考えると決して高い車では無いと思う。
このクルマの購入を検討している人にひと言
「Aクラスセダンが出た今はCクラスの存在は微妙ですが、やはりベンツのメインモデルなので、質感や装備はきっと満足出来ると思います。走りの要素を追求する人にはAMGもあるし、クーペやカブリオレもあるのは選択肢として多彩だと思います」
2018年式 C43 AMG 「V6エンジンがスムーズで音が心地よく刺激的」
排気量:3.0ℓ トランスミッション:AT
平均燃費:8.0km/ℓ(高速3割、街乗り7割)
長所:V6エンジンがスムーズで音が心地よく刺激的なこと。パワー、トルクともに圧倒的で余裕がある。9G-TRONICが洗練されていて走行に合わせた変速をしてくれる。
短所:最小回転半径が大きく小回りが効かない。排気量が大きいので燃費が伸びない。タイヤが薄いので段差などでの衝撃が大きい。
評価
外観:★★★★☆ クリーンで嫌なラインがなくてよい。
室内:★★★★☆ このクラスでは圧倒的な上質感がある。
走行性能:★★★★★ こちらの要求に十分以上に応えてくれる。
燃費性能:★★★☆☆ 予想はしていたがあまり良くない。
装備:★★★★★ 十分以上の装備がある。
満足度:★★★★☆ 値段は高いがそれだけの価値はあると思う。
このクルマの購入を検討している人にひと言
「4気筒エンジンしか乗ったことがなく、だんだん6気筒以上が無くなっていくのでV6ですが最後のチャンスと思い購入しました。多気筒エンジンの気持ち良さを満喫できるし、現代の安全技術も十分に備えていて、お勧めです」
2019年式 C180アバンギャルド 「乗り心地、加速感、燃費共に満足」
排気量:1.6ℓ トランスミッション:AT
平均燃費:市街地:12~14km/ℓ(高速でも同様)
長所:AMGラインではあるが、乗り心地、加速感、燃費共に満足。取り廻しも楽で、乗っていて楽しい車。自動パーキングシステム。
短所:社外ドラレコ、レーダー等の取り付けがカー用品店では、敬遠される。ハイオク仕様である点。
評価
外観:★★★☆☆ 意外と迫力ある。
室内:★★★★☆
走行性能:★★★★☆
燃費性能:★★★★☆
装備:★★★★☆ 比類なき安全装備です。日常運転で、このクルマで事故を誘発することの方が困難なくらいです。
満足度:★★★★☆
このクルマの購入を検討している人にひと言
「プレオーターでオプション50%OFFで購入したので180アバンギャルドでフル装備が出来て満足です」
総合評価:若干燃費に不満があれど、やはり「所有する喜び」は格別
今回、アンケートに回答してくださった方は、すべて4代目モデルのオーナーだった。パワートレーンは、1.5ℓターボ+48VマイルドHEV、1.6ℓターボ、2.0ℓターボ、2.0ℓターボPHEV、3.0ℓV6ターボ、そして2.2ℓディーゼルとバラエティに富んでいる。
「アイドリングストップの解除を、エンジン始動のたびに行なわなければならないこと」(C200 AMGライン)、「エンジンをオフにするたびに、パワーセレクトがリセットされる」(C180アバンギャルドAMGライン)、「4時間以上エンジン停止するたびにドライブモードがリセットされる」(220dステーションワゴン)というような不満もあがったが、安全装備や質感を考えると、満足度は非常に高い。燃費性能については、評価は3.7で、この部分だけやや不満が残るようだ。
全体評価では、さすがメルセデス・ベンツ、「所有する喜び」は十分ということだろう。
ユーザーの平均評価
外観:4.3
室内:4.2
走行性能:4.2
燃費性能:3.7
装備:4.4
満足度:4.1