目次
いかなる場所での立ち往生にも備える
ゲリラ豪雨も習慣化し、豪雪による立ち往生も珍しくはなくなった今、自宅同様にクルマにも有事の備えが必要になっている。そもそも往来中の突然のアクシデントは、周辺環境の勝手がわかる自宅以上にリスクが大きい。
ではそんな時にどんな備えが必要か。写真の車載用保安セットを例に考えてみよう。まず否応なくクルマを停めざるを得なくなった場合、真っ先にやるべきは後続車への報せである。法規上、表示義務がある停止板は元より、反射表示が期待できない状況では自ら光を発するLEDライトが力を発揮してくれるはずだ。
平らな場所より勾配がついた道路のほうが圧倒的に多いことを考えれば、車両そのものを留め置くタイヤストッパーも必要だろうし、ぬかるんだ路面でのスタックともなれば、スコップの有り無しが移動時にも重要にもなる。何の作業をするのにも、手先を守るグローブは必要になるし、道路脇で作業をするのなら周囲からも視認しやすいよう蛍光色で目立つベストの着用も望ましい。
人里離れた場所での往来にこそ活きる、最低限の備え
自らの手に余り、助けを待つほかないとなれば、しばらくはその場に留まるためのグッズもまた必要になるだろう。使い回しが効くタオルひとつとってもも、蛍光色なら暗闇でも目立ってエマージェンシー用になりえるし、視覚効果が期待できいなら、ホイッスル等の聴覚アピールへと、次なる手を用意することも肝心だ。
時を待つ必要があるなら、体温を奪う恐怖から身を護るためにも、断熱用のポンチョに頼りたい。何はなくとも我慢できないのがトイレでもある。携帯トイレを持っていることで、自分はもちろん同乗者の安心にもつながる。
いずれもいざという時のためのもので、他の積載物に比べれば使用頻度も高くなく、荷室の奥に置いておく程度でいいだろう。ただ、レスキューハンマーだけは別。浸水等では一刻も早く脱出が必要。すぐに手が届く場所に常備することが何より大事になる。この点も、車載用保安品のセオリーとして覚えておきたい。