Porsche 911 Turbo S
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BMW M4 CS
専用エクステリアが導入された高性能仕様
新型「ポルシェ 911 ターボS」は、最新世代の911 992.2型をベースに、3.6リッター水平対向6気筒エンジンに電動ターボチャージャーを採用。先代モデル同様、クーペとカブリオレをラインナップする。400Vシステムをベースとするポルシェ渾身の「T-ハイブリッド」システムは、911 カレラ GTSに続く導入となる。
911 ターボ S専用装備として、フロントバンパーにバーティカル形状のクーリングフラップとアクティブフロントディフューザーを追加。可変式リヤウイングと組み合わせることで、高出力化されたパワーユニットに対応するクーリング性能と、高いエアロダイナミクスレベルを実現した。
BMW M4の軽量高性能仕様として導入された「M4 CS」は、軽量化を目的にカーボンファイバー強化プラスチック（CFRP）製コンポーネントを積極的に採用。ボンネット、フロントスプリッター、フロントエアインテーク、エクステリアミラーキャップ、リヤディフューザー、リヤスポイラーなどがCFRP製となる。
ボディサイズは独立したトランクリッドを持つクーペスタイルのM4 CSが、911 ターボ Sよりも全長で254mm、ホイールベースで405mmｍも大きい。車両重量に関しては、911 ターボ Sはバッテリーを含む「T-ハイブリッド」システムを搭載しており、M4 CSが95kgも軽い。
ポルシェ 911 ターボ S
ボディサイズ＝全長4551mm×全幅1900mm×全高1305mm
ホイールベース＝2450mm
車両重量＝1725kg
タイヤサイズ＝255/35ZR20（前）、325/30ZR21（後）
BMW M4 CS
ボディサイズ＝全長4805mm×全幅1920mm×全高1385mm
ホイールベース＝2855mm
車両重量＝1630kg
タイヤサイズ＝275/35R19（前）、285/30R20（後）
電動ターボによる圧倒的なパワー
911 ターボSは、3.6リッター水平対向6気筒エンジンに2基の電動ターボチャージャー（eターボ）が組み合わせられ、システム最高出力711PS、システム最大トルク800Nmを発揮する。対するM4 CSは、最高出力550PS、最大トルク650Nmを誇る3.0リッター直列6気筒ガソリンツインターボを搭載する。パワーで圧倒する911 ターボ Sが、0-100km/h加速が0.9秒、最高速は20km/hもM4 CSを凌いだ。
ポルシェ 911 ターボ S
エンジン形式＝水平対向6気筒エンジン+電動ターボ
排気量＝3591cc
システム最高出力＝711PS/6500rpm
最大トルク＝800Nm/2300〜6000rpm
トランスミッション＝8速PDK（DCT）
駆動方式＝AWD
最高速度＝322km/h
0-100km/h加速＝2.5秒
BMW M4 CS
エンジン形式＝直列6気筒DOHCガソリンツインターボ
排気量＝2992cc
最高出力＝550PS/6250rpm
最大トルク＝650Nm/2750〜5500rpm
トランスミッション＝8速Mステップトロニック（AT）
駆動方式＝AWD
最高速度＝302km/h
0-100km/k加速＝3.4秒
1000万円を超える価格差
911 ターボ Sは、12.65インチメーターパネルと、横型の10.9インチタッチスクリーンディスプレイをレイアウト。大型ディスプレイを導入しながらも、初代から受け継いできた911らしい雰囲気を残した。M4 CSは、2基の横型ワイドディスプレイを並列した、最新コクピット「BMWカーブドディスプレイ」を前面に押し出す。
ラインナップの電動化を進めるポルシェとBMWだが、内燃機関を搭載するパフォーマンスモデルに関しては、対照的な姿勢を見せている。ポルシェはトップモデルの911 ターボ Sにハイブリッドシステムを導入し、ライバルを圧倒するパフォーマンスを手にした。ただ、その代償として先代モデルからの大幅な価格アップを余儀なくされた。
前述のように最高速、加速性能、サーキットでのラップタイムなど、走行性能でM4 CSを上まわる911 ターボ Sだが、その価格差はなんと1211万円。さらにM4 CSは実用に耐えるリヤシートとラゲッジスペースも備えている。ただ、911シリーズには、M4 CSに近い性能を備え、2868万円のプライスタグを掲げる「911 GT3」というチョイスもある。
車両本体価格
ポルシェ 911 ターボ S 3279万円
BMW M4 CS 2068万円
