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3つのシーンでストロングハイブリッドをインプレ
スキー場で行われた試乗は、登坂路、芝生路、アスファルトの駐車場で行われた。急な上り勾配や駐車場からのゼロ発進でも「I」モードでも力強い加速を瞬時に引き出せる。力強いモーターアシストが間髪入れずにスタートされ、エンジンが始動する状況でも2.5Lの余裕のあるトルク感を堪能できる。状況的に高速域のパンチ力を試すことはできなかったが、トヨタの「THSⅡ」よりもさらに加速性能を重視したセッティング。「S」モードにすればレスポンスがさらに高まり、アクセル操作に即反応し、SHEVの利点は、燃費だけではないことを実感できる。MHEVに対して50㎏増となっているがウエイトハンデを感じさせずお釣りが来るくらいだ。
スキー場の舗装路はもちろん、前日まで大雨に見舞われたウエットというか、泥濘状態の芝生コースでもシンメトリカルAWDがもたらす操縦安定性の高さも披露。タイトなコーナーが続く舗装路でも揺り戻しが少なく、姿勢が安定している。ヒラヒラと向きを変える性格ではないが、インに向かって素直にノーズが入る。狭い山道でも安心して走破できるSUBARUのクロスオーバーらしい。
芝生路は、一度停まってしまうと夏タイヤでは抜け出せない泥濘になっていたが、「X-MODE」をスノー/ダートやマッドに入れれば走破性が増す。200㎜の最低地上高や機械式AWDならではの高い機動力も確認できた。専用セッティングが施された足まわりは、上下動、左右の動きを抑えたフラットライド感を享受できる。
航続距離性能の高さと走破性、ルックスも含めて「遊び」シーンでも大活躍!
メーカーオプション設定のAC100V/1500Wによる給電機能は要注目ポイント。アクセサリーコンセントをラゲッジ内に設置できる。停車中だけでなく走行中でも使用可能で、走行可能な状態の通常給電と、停止状態(アクセサリーモード)で家電が使える非常時給電に対応。バッテリー残量が減るとエンジンを始動し、充電を開始する。災害時をはじめ、車中泊やアウトドアなどで家電が使えるのが頼もしい。
今回の撮影車両には、横基調となるブラックのフロントグリルが精悍さを印象づけていて、フードデカール、フロントノーズガーニッシュ、LEDアクセサリーライナー、ドアアンダーガーニッシュ、オールウェザーカーゴカバーなどがクロスオーバーモデルらしいアウトドア感を演出。さらに、サードパーティのルーフラックやキャリアなどが装着されていた。ストロングハイブリッド化により荷室容量は若干減ったが、純正アクセサリーなどを使うことで多彩なアクティビティに対応する。
/1500Wの電源で、家庭用の電化製品もバッチリ使える。
STYLEWAGON(スタイルワゴン)2024年12月号より
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]