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ヴェルファイアだけが選べるターボエンジン
先代ヴェルファイアは、モデル末期に特別仕様車のみになったこともあり、ほぼアルファードが売れている状況だった。新型の月販基準台数8500台のうちアルファードは約70%、ヴェルファイアは約30%を掲げている。復活の切り札が新グレードの「Zプレミア」の設定と、ヴェルファイア専用の2・4Lガソリンターボを用意した点。
同エンジン、同スペックのレクサスNXは、279PS/430Nmという数値どおりトルクフルで、高速域までパンチの効いた加速を披露。NXよりも重い新型ヴェルファイア専用でも小気味よい走りを披露してくれそうだ。アクセルペダルがショートストローク化され、少ない踏み込み量でもヘビー級であることを抱かせない強い加速を実現したという。乗用域の不快なエンジンノイズを抑え、加速時のスポーティなサウンドチューニングも盛り込まれたそう。NXではやや勇ましく感じられた音質面でも期待できそうだ。
■ハイブリッドと2.4Lターボの価格比較 ヴェルファイアZ Premier
ハイブリッド | 2WD | E-Fore |
690万円 | 712万円 |
2.4Lターボ | 2WD | E-Fore |
| 655万円 | 674.8万円 |
ハイブリッドは最新「A25A-FXS」型を搭載
ハイブリッドの2.5L NAエンジンである「A25A-FXS」型は、ハリアーやレクサスNXなどに搭載されている。新型アルヴェルは、レギュラーガソリンを指定し、ハイオク化されたNXの190PS/243Nmと比べると、190PS/236Nmと最大トルクは若干低い。また、車両重量が2160〜2290kgとなるアルヴェルは、NX350hの1730〜1820kgと比べると荷が重いのは確か。だが、前182PS/270Nm、後(E-Fourのみ)の54PS/121Nmというモーターアシストも享受できる。NX350hの「想像よりも速い」という感覚までは到達しなくても、まさに必要十分な加速フィールを味わえそう。
ハリアーやNXと同様に、エンジンの出番はある程度多くなりそうと想像できるものの、モーターの加勢によりスムーズなだけでなく、低速域を中心に高い静粛性も享受できるはず。WLTCモード燃費は、最高値17.7km/Lで、先代の10km/L台から大幅に向上しているのも朗報。
■2.5Lハイブリッドエンジン搭載車
アルファード Z(2WD/4WD) | 620万円 | 642万円 |
アルファード エグゼクティブラウンジ(2WD/4WD) | 850万円 | 892万円 |
ヴェルファイア ZPremier(2WD/4WD) | 655万円 | 712万円 |
ヴェルファイア エグゼクティブラウンジ(2WD/4WD) | 870万円 | 892万円 |
アルファードZには2.5Lガソリンを設定
アルファードには、「2AR-FE」型の2.5L 直列4気筒ガソリンを引き続き搭載する。182PS/6000rpm、235Nm/4100rpmというエンジンスペック、10.6km/L(FF)というカタログ燃費も変わらない。先代FFの車両重量は2tを切っていたが、新型は豪華仕様からのデビューとなったこともあり、約100kg近い重量増となっている。重くなった新型であることを考慮すると動力性能はそれなりというレベルに収まっていそう。先代は平坦路であれば不足を抱かせない一方、高速道路や山道などでは、乗車人数や荷物が増えるほど中・低速域のトルク感、高速域の伸びもやや物足りないこともあった。しかし、高級化が著しい新型アルヴェルにおいて540万円〜というエントリー価格は魅力的だ。
■2.5Lガソリン車
アルファード | 2WD | 4WD |
| 540万円 | 558.8万円 |
▷新型アルファード&ヴェルファイア徹底解説 まとめはこちら
STYLE WAGON 2023年8月号より
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]