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ランドクルーザーの中核、原点回帰のオールニュー
ランクルシリーズの新たなコアモデルとなる新型車「250」は、ライトデューティーモデルの在り方を見つめ直し、人の暮らしを支えるクロカンへの原点回帰を図ったもの。高い悪路走破性を備えつつ、街乗りなどの日常使いの快適性も考慮したオールマイティなモデル「プラド」のキャラクターを受け継ぎつつ、よりシンプルでアフォータブルな存在を目指すという。
機能美を追求したスタイリングは、オフローダーらしいワイルドな雰囲気を放ち、歴代ランクルを彷彿させる丸目ライト仕様と初代プラドのような角目ライト仕様の2種類のフロントマスクを用意する。現行プラドと比べ、全長は拡大されるが、ロングホイールベース化により、フロントオーバーハングを切り詰め、見切りと取り回しの良さにも配慮する。
インテリアも質実剛健な作り込みだが、質感は高め。運転感覚の掴みやすい直線的なダッシュボードに、現代車らしくデジタルメーターと大型インフォメーションモニターを備えるが、運転中に必要な操作系は、しっかりとメカスイッチが残されている。これも悪路走行時を意識した拘りだろう。またシートレイアウトは、プラド同様に3列7人乗りが用意され、多人数乗車にも応える。
伝統の高い走破性を支えるラダーフレームには、300にも使われる「GA-Fプラットフォーム」を採用し、各部を専用にアップデート。300よりもフレームを小型化させながら、同等の悪路走破性を備えるという。さらに運転し易さを高めるランクル初の電動パワーステアリングを搭載。日常での取り回しの良さはもちろんのこと、悪路でのステアリングへのキックバックも低減。またトヨタ初の電動式フロントスタビライザー「SDM」の採用で、悪路での前輪接地性も高めているという。
先進機能では、クラストップの先進安全運転支援機能「トヨタセーフティセンス」に加え、悪路走行をサポートする機能も充実。死角となる車両下部を可視化する「マルチテレインモニター」では、前進時だけでなく、トヨタ初となる後退時にも対応。オフロード走行用ドライブモード「マルチテレインセレクト」には、センサー情報から、自動的に最適なモードに変更する「AUTO」モードを追加するなど、積極的に先進機能を盛り込み、ドライバーをサポートする。
ランクル初のハイブリッドも将来的には日本導入も
走りの要となるパワーユニットは、エントリーとなる163ps/246Nmの2.7L直4ガソリンエンジンと6速AT仕様に加え、新たに8速ATを備えた204ps/500Nmの2.8L直4クリーンディーゼルターボが日本仕様に用意される予定だが、注目したいのはランクル初のハイブリッド車の登場。ディーゼル車は、地域によっては48Vマイルドハイブリッド仕様を用意。さらに目玉となるのが、2.4L直4ガソリンターボエンジンとパラレルハイブリッドだ。現時点では、日本導入は明言されていないが、時期は遅れるものの、ストロングハイブリッドとなる後者の導入の可能性は非常に高いだろう。
そのビジュアルだけでも、SUVファンの心を鷲掴みにする「250」は、発表会場での評判も上々。ネットでも大きな話題となっており、大人気間違いなしだ。国内販売は、24年前半とし、発売記念の特別仕様車「ファーストエディション」も用意されるというから楽しみだ。
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STYLEWAGON(スタイルワゴン)2023年9月号より
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]