乗り心地は極上だった!
▷プジョー408日本上陸 前編はこちら
パワートレインは1.2Lの直列3気筒ターボを搭載するガソリン車と、1.6L直列4気筒ターボに最高出力81 kW(110ps)のモーターを組み合わせたプラグインハイブリッド車を設定。プラグインハイブリッドには容量12.4kwhのリチウムイオン電池が搭載され、EV走行換算距離(等価EVレンジ)は66kmとなっている。
インテリアのデザインも外観に負けず劣らず独特で、208や308など最近のプジョー車に共通して採用されている3Di-Cockpitを継承。楕円形の小径ステアリングの上から、3Dデジタルヘッドアップインストルメントパネルと呼ばれるメーターを覗き込むドライビングスタイルとなっている。
あまり慣れない操作環境に最初は戸惑いを覚えるが、ひとたび発進してしまうと「おおっ」と感嘆の声が漏れてしまった。なにせもう乗り心地がいい。
試乗会場のスタート地点はヨーロッパの石畳を思わせるような細かな目地段差があり、公道に出る出入り口には小さな段差も設けられていた。ただ通過するだけで大小さまざまな上下動が不快なショックとして伝わってきそうな状況だが、408のボディは何事もないかのようにビターっと安定。よく働く足回りが入力の大小を問わず、ソフトにいなしていく。
その印象はガソリン車でもプラグインハイブリッド車でも基本は同じだが、タウンスピードに乗ってくると、やはり動力性能にゆとりのあるプラグインハイブリッド車の方が、あらゆる点で余裕を感じさせる。モーターとバッテリーのキャパシティが大きいので、ゆっくりと走る分にはエンジンの出る幕はなく、EV感覚のスムーズな走りを堪能できた。
一方のガソリン車も、最初は1430kgの車重に対して1.2Lの排気量で大丈夫なの? と思ったものだが、そんな不安はすぐに解消された。ハイレスポンスなターボのおかげもあって、極低回転から十分なトルクが立ち上がり、スルスルと加速。高速で高回転まで回せばプラグインハイブリッドとの差はより明確なものとなっただろうが、その辺をちょい乗りするレベルでは、これで十分と感じさせる力強さだった。
カスタマイズのベースとしては、なかなか難しそうな素材ではあるが、スリムタイプのルーフボックスなんぞを小粋に背負えば、それだけで様になりそう。誰とも被らないスタイルを構築できそうだ。
▷プジョー408日本上陸 前編はこちら
STYLEWAGON(スタイルワゴン)2023年10月号より
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]