ストリートでも気持ちよくスポーツできる
プローバといえば数多くのスバル車を手掛けてきた名門チューナー。モータースポーツで培ってきた知見やノウハウをフィードバックすることで、素材のよさを引き出してきた。いわば三つ星レストランの一流シェフのような存在だ。
それゆえにパーツひとつひとつに装着する意義がある。機能性を追求したアイテム群はストリートレベルでも十分に入れた効果が実感できると評判。単純に速さだけを追い求めるのではなく、クルマを操る喜びや楽しさまで踏み込んで、独自の世界観を訴求してきた。
そんなプローバが手掛ける新型WRX S4はいったいどんな走りを見せてくれるのか? バリスのフルエアロをまとい、マットカラーのラッピングが施されたエクステリアは存在感も十分。気を引き締めていざストリート試乗へと駆り出した。
走り出してすぐに感じたのは、スポーティでありながらジェントルなしなやかさを併せ持っていること。見た目の迫力からかなりハード方向に振った仕様なのでは? という先入観はいい意味で裏切られた。
一般路の轍や荒れた路面を許容する懐の深さがあるとでもいえようか。決して柔らかいアシではないのに、路面からの入力をしなやかにいなしている印象で、突き上げ感がほどよく抑えられている。それでいてハンドリングは軽快だ。ステアリングを切った分だけ素直に曲がってくれるので、初めて乗るクルマにありがちな不安感が一切ない。まるで運転がうまくなったのではないかと錯覚させられるほど。
これはファインチューンにより感度が高められたエンジンフィールの恩恵もあるのだろう。アクセルワークに機敏に反応しすぎたり、逆に鈍感すぎることもなく絶妙なレスポンス感。まさに「意のままに操れる」。
ほどよいサウンドに調律されたエキゾーストもドライビングの爽快感を後押しする。これぞプローバマジック。大人な仕上りに脱帽だ。
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SUBARUSTYLE(スバルスタイル)VOL.14
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]