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乗り味が変わるだけで運転はラクになる
乗り味を自分好みに微調整できる減衰力調整機能は、多くの車高調などに搭載されている人気の機能。
でも、実は装着時に推奨値に合わせたまま、一度も変えたことがないという人も多いのではないでしょうか。
そこで、快適なドライブを楽しむために、まず手を付けたいのが“自分に合った減衰力”を見つけること。この作業をするだけで、いままで苦痛だった長時間の運転が、見違えるほどラクになるのだからやらない手はない。
「減衰力の調整って難しく感じると思いますが、やり始めると意外とハマります。初心者の方が陥りやすいのは、1段階ごとに変えて、違いがわからずにやめてしまうこと。そこで、一気に4段階とか大きく変えるのがポイント。変化がわかりやすくなります。
例えば、弊社のダンパーZZ‐Rの場合、減衰力調整は32段階で可能で、ちょうど真ん中の16段目が真ん中。そこを基準に、ガチガチしているかフワフワしているかで減衰力を変えてみる、というのを何度か繰り返せば、自分に合った乗り味に近づくと思います」と森田さん。
一度も調整したことがない人は、この機会にぜひ挑戦してみよう。また、調整済みの人も見直してみてはどうだろう。長時間のドライブなら、ベストから少し柔らかめにするのがオススメ。
そもそも減衰力ってナンダ?
減衰力というのは、ダンパーが伸び縮みするのを抑える力のことで、乗り味にかかわる重要な要素。メカニズムは、ダンパーのシリンダー内にピストンがあり、そこに開いている穴をオイルが通過するときに抵抗になることで、減衰力を発生させているというわけ(特性は、ピストンに重ねられるシムの固さや枚数によって変わる)。調整機能がある場合は、ピストンロッド内のニードルバルブが、オイルの通り道を開け閉めすることで抵抗値を変動させ、固さが変わる仕組み。通り道が大きいと柔らかく、狭いと硬くなるイメージだ(ダンパーオイルの粘度によっても変わる)。
■■気持ちいい減衰力はどうやって見つける?■■
乗車人数や荷物で美味しいセットは違う
ひとりでドライブに出掛けるのであれば、自分が気持ちいいと思うセットにすればいい。しかし、家族や友達と、あるいは大きな荷物を載せてドライブする場合は、自分だけが満足できればいいというわけにはいかない。
その理由は、軽快な走りと乗り心地は異なるから。ドライバーは気持ちよくても、同乗者にとってはガチガチに感じることもある。
基本的には、フロントはドライバーの好みに、後席は同乗者の好みに合わせるのが、長時間のドライブを、みんなそろって楽しむ秘訣なのだ。
▼▼セッティングの方向性の一例▼▼
運転手のみの場合 フロント=やや硬め/リア=やや硬め
フル乗車の場合 フロント=やや硬め/リア=柔らかめ
ラゲッジに重い荷物を載せる場合 フロント=やや硬め/リア=硬め
自分に合った減衰力を見つける方法
減衰力32段階調整のブリッツ・ダンパーZZ-Rを参考に見つけやすい手順を見ていこう。まず真ん中の16段を基準に、硬いと思ったら16から32の間の24、柔らかいと思ったら0から16の間の8にダイヤルを回す。つまり下のチャートのように都度真ん中をとりながら自分に合うところを探すのがオススメなのだ。
ブリッツではセッティングデータ公開中!
ダンパーZZ-R DSC+ユーザー向けに公開されているセッティングデータダウンロードサービス。これを活用すれば、無印のZZ-Rも走行シチュエーションに応じて、基準の減衰力に調整しやすい。ぜひ参考にしてみよう。
▼▼調整が面倒と思うならこのパーツ! 減衰力をフルオートで調整してくれるすごいヤツ▼▼
ブリッツ・ダンパーZZ-R DSCプラス
車内にいながらにして減衰力の調整ができる車高調、ダンパーZZ-R DSCが昨年大幅な進化を遂げた。それがダンパーZZ-R DSC+だ。最大の特徴は、独自のアルゴリズムを搭載し、走行している間も自動で減衰力を調整してくれること。車速やGセンサーによって得た情報を元に、姿勢を安定させるように減衰力をコントロール。つまり、常に理想に近いセッティングで走れるということ。しかも、乗車人数や積み荷による重量変化にも対応と、至れり尽くせりだ。
【PARTS SPECIFICATION】
対応車種 ミニバン、SUVほか多数
価格 23万1000円~