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様々なテストを行ない、シチュエーション別の検証はバッチリ!
様々なアイテムを続々とリリースしているショウワガレージ。ストリートカスタムを中心に、キャンプ仕様やモータースポーツなどにも対応したパーツラインアップで、ジムニーユーザーに支持されている。ジムニーのカスタムというのは、基本的に足し算だ。タイヤの大径化やリフトアップ、ルーフラックの装着など、ノーマルの動力性能を基準とした場合、マイナス効果が大きい。ジムニーのカスタムは楽しさを優先して走りがスポイルされてしまう傾向が高い。しかし、ショウワガレージでは元々サブコンなどを活用してそのマイナス面に対し対策を講じてきた。そしてついにJB64のECM解析が終了し、書き換えのカスタムが始まったのだ。
伊神氏に話を聞くと、ラインアップは4種類。レギュラー用のAT、MT、ハイオク用のAT、MTとなり、どのバージョンも低回転からトルクが発生するように設定されており、実際に走らせるとクルマが軽く感じる。アクセルをあまり踏まなくてもクルマが走ってくれるので、スポーツ走行がしたいわけではないユーザーが装着しても、利便性が高く、様々なカスタムでスポイルされた動力性能が蘇り、プレーンな純正よりキビキビと走るようになる印象だ。
しかし、それはあくまで通常使用時の話。アクセルをワイドに踏み込むと、とんでもなく走る。回転数の上昇に伴い、ターボが立ち上がり、普通の走りとは大きく異なる加速をする。ショウワガレージは、ダート競技にも参戦しており、数多くのタイトルをゲットしている。そのドライバーが検証を行い、ストリートからスポーツ走行までこなせるセッティングを完成させた。JB74も同一で、純正ではまったりとしたフィールで、キビキビとした走りとは無縁な車両だが、書き換えECMを装着すると、激変する。楽しさ倍増なのだ。
●価格:スペック1 (レギュラー仕様) 5万5000円、スペック2(ハイオク仕様) 8万8000円
●適合:JB64ジムニー
様々なテストを行っているためシチュエーション別の検証はバッチリ
4種類のバリエーションの中で、最もハイパワーなのがハイオク仕様のMT設定だ。グラフを見るとわかるが、ノーマルのデータからのアップ率がすごい。実は製作過程で、筆者は何度か乗せてもらってたのだが、乗るたびにどんどん良くなっていっていた。パワーバンドに入ってからの出力特性は、ショウワガレージにはダート競技の日本ランカーがいるので間違いない仕上がりとなっている。回転を引っ張った時のパワーフィールや、アクセルの開け直し時のレスポンスなど、ハッキリ言って抜群だ。
しかし、伊神氏が最も気を使ったのが、普通の人が普通に使う際の、パワーバンドの入り始めまでの特性だ。実はこの領域はパワーアップしにくい。ターボ車の最大の武器であるタービンが性能を発揮する前となるからだ。さらに、そこの繋がり部分が唐突だと普通の人は乗りにくさを感じてしまう。いかにスムーズにパワーを出し、扱いやすく感じるフィールにできるか? が特に難しかったのだそうだ。ここの部分がしっかりとパワーアップしていれば、タイヤを大径化した際、クラッチミートが容易となり、そこから気持ちよく回転を引っ張り、キャンプ用品などを満載した状態でもしっかりと加速できる。具体的な目的意識を持ってECMセッティングを行っているのだ。
漠然とただパワーアップを行うと言ったチューニングメニューに対し、ショウワガレージのECMの仕様は、使うユーザーを見据えてセッティングしてある。カスタムで最も大事なのは、自身の使用用途にあっているか?というのがかなり重要。アクティビティ系のユーザーにかなりおすすめのセッティングと言えるだろう。
まったく別のジムニーに生まれ変わる
【SHOWA GARAGE(ショウワガレージ)】
住所:愛知県春日井市金ケ口町3-9 電話:0568-56-2311
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HYPER REV(ハイパーレブ) Vol.277 スズキ・ジムニー&ジムニーシエラ No.14より
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]