ハイテクなリアエンタメを提案
今年の東京オートサロンにブースを初出展したパナソニックオートモーティブシステムズ。そのブースには「WELL Cabin concept」と名付けられた2台の30アルファード&ヴェルファイアが展示され、注目を集めていた。この車両には前席と2列目シートの間に55型の大画面ディスプレイを搭載したもので、そのビジュアルだけでもインパクト十分なものとなっていたが、このディスプレイは透過型有機ELディスプレイを採用し、3Dハイレゾリューション対応スピーカー、振動シート、香りの出るアロマ装置などのハードを搭載し、視覚や聴覚だけでなく、嗅覚や触覚もフルに活用した臨場感あふれる車室空間を実現してくれるものとなっている。
今回展示された2台にはそれぞれターゲットユーザーにビジネスエグゼクティブを想定したものと、急増するインバウンドを含むVIPをユーザーとして想定したものとし、構成するアイテムは共通ながらユーザーによってさまざまな使い方をすることも可能であることを表現した。前者は車室空間を快適な第二のオフィスとして活用することを想定し、大画面を用いてのさまざまな資料の確認やWeb会議を行うことが可能となっているほか、貴重な休息時間としてリラクゼーション効果のある映像や香りでリフレッシュすることもできるようになっている。一方の後者では、観光やスポーツ観戦の目的地等への送迎サービスの車内空間を高品質に演出し、目的地となる観光地の紹介や観戦に向かうスポーツチームの映像などを視聴することでこれまでにないワクワク感を刺激し、質の高いおもてなしの空間を実現してくれる。
現段階ではあくまでコンセプトとのことだが、オートサロン会場では「すぐ欲しい!」という声もあったほどで、メーカーとしても事業化検討を加速するとのことなので今後に期待だ。
STYLE WAGON(スタイルワゴン)2024年5月号より
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]