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Q26.ローダウンリーフは乗り味がガチガチって本当?
A. まずダウンリーフの仕組みについて説明します。純正のリーフスプリングは通常3枚重なっていますが、上の2枚だけが密着して束ねられた構造になっています。普段はこの上2枚で車重を支えているんですね。一番下のリーフは中央部分で重なってはいますが、両端は上2枚から離れているので、空荷時はほとんどバネとして働きません。車体が大きく沈み、上2枚が一定以上たわんだ時のみ働くようになっています。なぜこんな仕組みになっているかというと、普段からリーフを3枚束ねてしまうと、空荷時の乗り心地が硬くなりすぎてしまうからです。で、ようやく本題。社外ダウンリーフの場合、そんな常に3枚密着タイプもあるのです。なので装着すると乗り心地は確かに硬くなります。空荷で走ることが多いなら、純正と同じ2枚+1枚のタイプの方がいいでしょう。
GTCPのダウンリーフは純正と同じ2枚+1枚タイプを採用。上2枚のバネレートは3.6キロと純正よりはやや硬めながら(純正は約3.0キロ)、ガチガチというほどではない。
Q27.リーフスプリングを組み替えても車高は落とせる?
A. いわゆるリーフの裏組み、または逆組みと呼ばれるヤツですね。3枚重なったリーフスプリングのうち、真ん中をひっくり返すというのがよく聞くやり方です。私はやったことはありませんが、これで30〜40ミリくらい落ちるとのこと。ということで質問の答えはYESです。新たにパーツを購入する必要がないですし、純正部品をそのまま使うので、効率のいい方法のようにも思えます。が、正規の組み方ではないので強度や耐久性、安全性を確保できません。そして車検にも通りません。検査協会にもこのやり方は知られているので、すぐにバレちゃうみたいですよ。
Q28.リアのバンプラバーは切って短くしてもいいの?
A. リアのバンプラバーはリーフスプリングの上に取り付けられています。車体が沈み込んだ際、ショックが底づきする前にココがフレームに当たり(バンプタッチ)、下げ止まってくれる仕組みです。バンプラバーにはけっこう高さがあるので、車高を落とすと早い段階で当たるようになり、頻繁にバンプタッチすると突き上げがひどく乗り心地は最悪です。だから短くしちゃおうという話ですが、安易にカットするのは良くない。特にハイゼットのバンプラバーは先端がタケノコみたいに細くなっており、バンプタッチの衝撃が柔らかくなるように工夫されています。だからそこをカットすると、多少当たりにくくはなりますが、当たった時の衝撃が大きくなるデメリットがあります。
純正を切るよりは社外品のバンプラバーに交換するのがオススメ。GTCP製は純正より10ミリほど高さを抑えた設計で、中空ソフトウレタン素材を使用。バンプタッチ時のガツンという衝撃を緩和してくれる。
Q29.二駆と四駆で車高調のローダウン量が違うのはなぜ?
A. 当社の500系ハイゼット用・ストリート向けの全長調整式車高調を例にお話します。まず二駆用ですが、フロントのダウン量は-10ミリ〜-60ミリ。それに対し、四駆用は-10ミリ〜-40ミリと、マックスダウン量が20ミリ変わっています。その理由はフロントのドライブシャフト。四駆の場合、車高調のちょうど真下にこれがあるので、全長調整でショックを下げていくと干渉してしまうんです。二駆の場合はフロントにドライブシャフトがないのでどんどん下げられるのですが、あまり下げすぎてもタイヤハウスにタイヤが当たりますし、リアもそこまで落ちないので、60ミリダウンに止めています。
ゴムブーツ付きの黒いバーがドライブシャフト。その真上にショックが来る。写真はリフトアップ仕様なので干渉の心配はないが、ローダウンしていくとショックがロアブラケットを貫通して、やがてドライブシャフトに当たってしまう。
Q30.リアのショックも交換した方がいいんですか?
A. フロントと比べ、リアのショックはまだストローク量に余裕があります。ダウンリーフで50ミリくらい落としても、底づきすることはほぼないでしょう。しかし、ダウンリーフは純正よりバネレートを高くしているケースが多く、純正ショックの減衰力ではバネの動きを制御できず、ひどい時はビョンビョン跳ねるような乗り心地になってしまいます。そこで有用なのが減衰力を高めた強化タイプのショック。バネレートに応じた減衰力で、乗り心地を大きく改善してくれます。交換する場合はダウンリーフと同一メーカーのものがいいでしょう。
減衰力調整付きならより細かく乗り味をアレンジできる!
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K-CARスペシャル ドレスアップガイド Vol.38 軽トラカスタムガイドより
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]