新型クロストレック・ストロングハイブリッドは雪上走行性能もかなり高い!!
クロストレックに初搭載されたシリーズパラレルでフルHVの「ストロングハイブリッド(S:HEV)」を雪上で試す機会を得た。昨年11月にスキー場内で開かれたプレス向け試乗会では、プロトタイプで実力の一端を垣間見ることができたが、今回は、ドライやウエット、雪上や氷上、街中や高速道路まで多様な状況を走行。「S:HEV」は、燃費以外にも多くの強みを持っていることを実感できた。
走り出したのはいきなり雪上からだったが、発進時や低速域ではモーター走行になるため、瞬時にスムーズに走り出すのに驚かされる。後輪はモーター駆動のみとなるため、少し強めにアクセルを踏み込んでもスリップすることなくスムーズ。ミラーバーンのような低μ路でもほとんどホイールスピンすることなく発進するのは、緻密なトルク制御ができるモーター駆動ならではだ。当然ながらシンメトリカルAWDであり、前後の駆動輪を機械的につないでいるプロペラシャフトの存在も大きく、ミラーバーンのような滑りやすい路面での発進でも瞬時に前後にトルク配分がされるため、スリップすることは通常の運転ではほぼなかった。八甲田山連峰の急な登り坂や下り坂でも姿勢は安定していて、「X-MODE」がノーマルでも多様な状況下の雪道を難なく走破してしまった。
もちろん「SNOW・DIRT」モードにすればスリップをより抑えるため、安定感が増す。今回は「DEEP SNOW・MUD」のお世話になる状況はなかったが、深雪や脱出したい際に控えてくれているのは頼もしい。雪上の山岳路でもハンドリングは安定志向で、しかも正確なので揺り戻しなどの余計な動きも抑えられているのも朗報だ。
118kW(160PS)/209Nmの2.5L水平対向エンジンと88kW(119・6PS)/270Nmのモーターを組み合わせる動力性能は、高速道路でもパンチ力があり、山道の急勾配でも難なく加速する実力の持ち主で、マイルドハイブリッド仕様から80㎏重いとは感じさせないほど。また、街中ではアクセル操作に対してリニアに反応し、しかも意図しない飛び出し感も抑えている。18.9㎞/Lというカタログ燃費も達成した「S:HEV」は、SUBARUの泣き所だった燃費もトップランナーに引き上げた。「S:HEV」の仕上がりは初出からいきなり高く、初めてのSUVオーナーから、走りにこだわるSUBARUファンまで、納得の1台といえるだろう。
スバルのAWDにX-MODEに加えてS:HEVのモーターパワーがプラス










▷雪上試乗記事「スバル・レヴォーグ レイバック」編 はこちらから(3月7日公開)
STYLEWAGON(スタイルワゴン)2025年3月号より
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]


