【カスタムでもっとドライブを楽しくする集中連載VOL.6】

試してみたい! ちょっとしたセットアップで変わる。ドライブを快適にするためにオーディオの音に今できること

日常生活において、音楽を切り離すのは難しい。それはドライブにおいても然り。道中、お気に入りの曲を流すのは、誰もが実践するはず。であれば、長い時間聞いていても疲れないサウンドメイクは必須。「自分にとって聞きたくない音」を消していくことで好みの音に近づけるテクニックなどを紹介。

聞き疲れしない音で気持ちよく走ろう!

ドライブ 快適 音楽 ナビ 音響 調整



不快に感じる音を消す
それが快音への近道


例えば、黒板を爪でひっかくような音だったり、発泡スチロールがこすれる音だったり、多くの人が不快に感じる音がある。

「そういった音の成分が含まれていると、聞きたくないと思いますよね。それを消していくのが、聞き疲れしない音作りの基本です」とコルトレーン・堀田さん。

その第一歩が、イコライザーで調整をすること。「プリセットに合わせたり、とにかく足していくのではなくて、フラットな状態から、耳障りな周波数を下げていって、欲しいところをプラスするといいと思います」とはインストーラーの片桐さん。

実は、全域に足していくのは多くの人がやりがちなミス。確かに音が変わるけど、決してよくなっているわけではないという。しっかりとベースを作るという意味では、足まわりをしっかりと決めることと似ているかもしれない。

それでも足りないときにコルトレーンがおすすめするのがケーブルチューニング。

「よく車種別コネクターなどに用いられているケーブルでは、ヘッドユニットやスピーカーの性能の一割くらいしか出せていないのではないでしょうか。でも、いいケーブルに変えると、劇的に音がよくなります」と堀田さん。

たかがケーブル、されどケーブル。その違いは、一度体感してみるとわかる。 

デモカー視聴
内蔵アンプ&スピーカーでフルスペック級の音を実現

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「試してみたい! ちょっとしたセットアップで変わる。ドライブを快適にするためにオーディオの音に今できること」の1枚めの画像
メインユニットは、カロッツェリア・サイバーナビのCZ901。ハイレゾ音源に対応した2017年秋発売のモデルを、内蔵アンプのままで鳴らすシステムだ。

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「試してみたい! ちょっとしたセットアップで変わる。ドライブを快適にするためにオーディオの音に今できること」の2枚めの画像
セパレート2ウェイスピーカーはBLAM 165 Multix L MG。高級器に分類されるが、外部アンプを使っていない点に注目。

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セパレート2ウェイスピーカーはBLAM 165 Multix L MG。高級器に分類されるが、外部アンプを使っていない点に注目。

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「試してみたい! ちょっとしたセットアップで変わる。ドライブを快適にするためにオーディオの音に今できること」の4枚めの画像
電源ケーブルにコネクション・MP1/D G.2、スピーカーケーブルにシャークワイヤー・ミュージカルラブを仕様。ドア内張りのデッドニングも施工済みだ。

■■サウンドチューニング■■
耳障りのよくない音を消していく

これはデモカーのカングーのベースイコライザーデータ。周波数によって、左右のスピーカーの音の出方にばらつきがある。これを補正することも、気持ちいい音を味わうためのテクニックだ。

聞き疲れしない音というのは、人によって様々。リバーブが効いたうなるようなギターが嫌いという人もいれば、透き通るような女性ボーカルを好まない人もいる。ただ、基本的な考え方は一緒で「自分にとって聞きたくない音」を消していくのがサウンドチューニングの第一歩。「多くの人が陥るのは、どんどん足して全部入りラーメンみたいな音にしてしまうこと、それはそれで美味しいのかもしれないけど、本来の味がわからないですよね」。元の音をちゃんと出せば、聞き心地もいいのだ。

▼イコライザーのプリセットは信用しない▼

シアター、スタジアムなどプリセットで入っているイコライザーのデータ。一発でライブ会場のような雰囲気を味わえるが、それっぽいだけでいい音になっているわけではないという。気になるところを引いて、そこから欲しいところに足すのが賢い使い方だ。

■■タイムアライメント■■
タイムアライメントは運転席中心でOK

クルマの場合は、運転席の目の前というよりは、ややクルマの中央寄りに補正すると運転中の視線移動などの邪魔にならない。ユニットにT/A機能があるなら、ぜひ調整すべきだ。

ある程度、オーディオをかじると出てくるタイムアライメントだが、これは基本的に運転席を中心に考えればOK。その理由は「何人かで乗っていると、道中、多少なりとも話をしますよね。であれば、あまり全体を意識しなくていいと思います」と堀田さん。実際、運転席中心のタイムアライメントの状態で、助手席に座らせてもらったが、意識をすると運転席側から音は聞こえているものの、そこまで気にならなかった。これが走行中で、会話をしながらであれば、なおさら気にならないはずだ。

タイムアライメントって何のこと?
曲を一番いい状態で聴くには、スピーカーの真ん中に自分を置くこと。しかし、クルマの中ではそうすることが難しい。それを補正するための技術がタイムアライメント。ヒアリングポイントからスピーカーまでの距離を測定し、その数値を入力することで、音の聞こえるタイミングをユニットが揃えてくれるのだ。

▼オートT/Aは1回で決めない▼

カロッツェリアの一部ユニットには自動でタイムアライメントを補正する機能が搭載されている。非常に便利だが、使う際はひとつ注意を。「機械が聞いていい音は、自分にとっていい音とは限らない」ということ。そのことを踏まえて活用するようにしよう。

■純正ユニットも効果大■
目からウロコのケーブルチューニング


イコライザーやタイムアライメントを補正できないユニットを使っていてもご安心を。スピーカーを変えるよりも、絶大な効果を発揮するサウンドチューニングがコレ。「音の信号をあますことなくキレイに流す」ためのケーブルチューニングだ。実際に視聴ボードで、聞き比べてみたらケーブルだけなのにアンプやスピーカーまで変わったかくらいの変化を体感!

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コルトレーンで使用する電源ケーブル。青いケーブルが、一般的な太さ。バッテリーまわりのアーシングにも使うことで、音質が向上するのだ。

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「試してみたい! ちょっとしたセットアップで変わる。ドライブを快適にするためにオーディオの音に今できること」の2枚めの画像
左が一般的なスピーカーケーブル。中央と右がコルトレーンでよく使われるケーブル。太さや信号の伝導率が異なり、音がクリアになる。
●コルトレーン代表 堀田さん(右)/インストーラー 片桐さん_
「ケーブル交換は、総じて満足度は高いです」と話す堀田さんと、デジタル音源の箱(USBメモリ、SSDなど)によって音が変わるのかを研究中の片桐さん(マジで変わりました!)。

●取材協力 コルトレーン●


約40年の歴史を誇るカーオーディオ専門ショップ。数々のカーオーディオコンテストでの受賞歴を持つプロフェッショナルだ。いい音に興味がある人は、ぜひ相談しにいってみよう。

コルトレーン

【SHOP INFORMATION】
住所:愛知県あま市森4-2-3
電話:052-442-1182
営業時間/10:00~19:00
定休日/木曜日、金曜日
https://www.coltrane.jp

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