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内装デザインや装備を細かくチェック
外装デザインやグレード構成を突き詰めたが、やっぱりきになるのは内装。ここでは、インパネのデザインや装備に加え、居住性やラゲッジなど、細かくチェックしてみたぞ。
インパネまわり
TNGAプラットフォームによるパッケージングの最適化は、室内空間の確保だけでなく、ドライバーを含めた乗員の着座位置の適正化にもつながる。ドライバーの着座位置からペダル配置、ステアリングやシフトレバーの配置などが、それぞれ最適になるようレイアウトされているのだ。ダッシュボードは水平基調で、アッパー部とロア部の2段トレー形状とすることで、前方視界特性を向上させながら、くつろぎの感じられる空間を作り出している。トレー先端が低く、さらにダブルAピラーとすることでピラー周囲の死角を低減させ、高い視認性を実現した。ピラー内装をブラックとすることで、ピラーが細く見える効果もあるのは絶妙だ。2段トレーの中央部にディスプレイオーディオを配置し、コンソール上段にエアコン操作部、シフトまわりに機能スイッチを配置するなど、エリア分けが明確に行われているのも特徴となる。エアコンルーバーは中央部を薄型に、左右サイド部をタテ型とすることで、ダッシュボード全体をすっきりとしたイメージに作り上げている。シンプルながらプレミアム性も感じられるインテリアと言えるだろう。
内装装備
ノアはS- Z 、S- G 、Z 、G 、X の5グレード構成で、ヴォクシーはS -Z 、S -G の2グレード構成となるが、インテリアの基本的な装備については大きな違いはない。ノアのX(標準ボディ)ではステアリングホイールがウレタンになるなどするものの、その他のグレードおよびヴォクシーの全グレードには、メタル加飾など高級素材が使われている。ただ、Z 系グレード(S-Z 、Z )にしか搭載されない装備もあるので、グレード選びの際は価格とともに装備内容を確認しておきたい。
シート
ノア&ヴォクシーは、全車で3列シート仕様となる。2列目が2名掛け(キャプテンシート)では7人乗り、3名掛け(6対4分割ベンチシート)では8人乗りだ。長いホイールベースとフラットフロア化によって2列目・3列目のスペースが確保されているので、頭上・足もとともに広く感じられる。2列目が2人がけの場合、センター部分に通路ができ、ウォークスルーが可能になる。また、3列目への乗降性向上のため、オプションで2列目に2人がけベンチシートを配置もできる。なお、ノア&ヴォクシーどちらも、Z 系グレード(S-Z 、Z )と、およびグレードに関わらずハイブリッド車の4WD 仕様は、すべて7人乗りのみとなる。
シートアレンジ
2列目シートのロングスライド機構が先代のノア&ヴォクシーでは好評だったが、新型ではさらに使い勝手が向上している。リクライニング機構のメカニズムをシートに内蔵することによりシート幅を抑え、さらに3列目シートのチップアップ時の張り出しを小さくしている。これにより、従来はシートを中心に寄せて(横スライド)から縦にスライドさせていたものをワンアクションで調整できるようになった。キャプテンシートでは745㎜、ベンチシートでも705㎜という「ストレート超ロングスライド」を実現。アレンジのバリエーションが拡大した。
ラゲッジ
車体設計の際に、燃料タンクやバッテリー(ハイブリッド車)、リアモーター(E -Four 車)のレイアウトを根本から見直すことで、広くフラットなフロアを確保。3列シート車では定員乗車時のラゲッジ容量が小さくなりがちだが、新型ノア&ヴォクシーでは、床下にスーパーラゲッジボックスを配置することなどにより、大容量のラゲッジスペースを実現している。