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フルモデルチェンジで走りが劇的進化
HONDA・STEPWGN（ホンダ・ステップワゴン）
好調な出だしを切った新型ステップワゴン。その売れ行きは、パワートレイン別ではe:HEVが67％を占め、その中でもe:HEV「スパーダ」が35％、e:HEVの最上級仕様「スパーダ プレミアムライン」が24％という割合になっている。
先代は「わくわくゲート」と呼ぶ横開きも可能なリアゲートを採用し、狭い場所でも横開きすることで荷物の載せ降ろしが可能など、利点を知るユーザーからは好評だったという。一方でホンダは、先代のリアデザインには賛否両論あり、スタイリングの面だけでなく、シートアレンジにも課題があったと分析。新型は多くのユーザーが求める王道といえる使い勝手をはじめ、初代、2代目を想起させるクリーンな外観を纏っている。
水平基調のインパネやAピラーをドライバー側に70㎜後退させることで、広大な前方視界が広がる。駐車時や狭い場所での右左折時にボンネットがしっかり見える視界にするなど、運転のしやすさにも注力している。
主力のe:HEVから走り出すと、モーターアシストの力強さが伝わってくる。走行用モーターは184㎰／315Nmもの高出力と分厚いトルクを誇っていて、エンジンは頻繁に作動するが、静粛性も高く、洗練されている。さらに、同じタイヤサイズであっても乗り心地はガソリン車よりもe:HEVの方が上質だ。e:HEVはガソリン車よりも100㎏重いことも効いているのだろうが、よりフラットなライド感を味わえる。シャーシの担当者はガソリン車でベストチューニングを施しながらも前軸重など諸元の違いもあり、e:HEVの方がベストバランスであることを認めている。とはいってもガソリン車にはe:HEVにはない軽快感があり、1.5Lターボは低速域からしっかりとトルクが出ているから走りやすい。高速域のパンチ力も十分にある。
２列目に乗り込むと、シート一体式ベルトにより身体をひねらずに楽に脱着できるのがうれしい。スライドドアから降りる際は、Bピラー内に新設された開閉スイッチも使いやすい。2列目キャプテンシートには横スライドが加わり、シートアレンジが増えているのも便利だ。そのほか2列目は「スパーダ」と「スパーダ プレミアムライン」ともにオットマンを備え、快適な座り心地も得られる。
3列目は厚みが増し、背もたれの天地高も長くなったことで快適性が増した。床から座面までの高さが少し不足気味に感じるが、大人でも実用になる大きさだ。同時に、後方に行くほど床面が高くなるシアター配置を強調することで、前方視界を確保しているのも印象的。また3列目は、6対4分割床下格納式なので荷物を片側に寄せたままでも操作しやすく、床も開口部も低く抑えられている。その分ゲートは大きくなり、閉める際は少し力を擁するので、パワーテールゲートが欲しくなる。同装備を標準化する「スパーダ」は、顔つきだけでなく、充実装備も含めて人気なのが理解できる。
【e:HEV SPADA PREMIUM LINE】
【e:HEV AIR】
水平基調でシンプルにまとめられたINTERIOR
e:HEVは2.0L、1.5LのVTECターボも設定するENGINE
カスタマイズ仕様が早くも登場！
ホンダアクセスからは、AIRをベースにした「SPORTS MIX（写真）」と、SPADAをベースにした「Emotional Solid」という2種類のカスタマイズ仕様が用意されている。また、無限からも「My Fast STEP WGN」をコンセプトにしたドレスアップパーツやアルミホイールが発表された。自分だけのステップワゴンを創り上げるための参考にしてみては、いかがだろうか。
SPECIFICATION
グレード名●e:HEV SPADA PREMIUM LINE
全長×全幅×全高（㎜）●4830×1750×1845
室内長×室内幅×室内高（㎜）●2845×1545×1410
WLTCモード燃料消費率（㎞/L）●19.5
エンジン排気量・種類●1993cc・直列4気筒DOHC＋モーター
最高出力［kW（㎰）/rpm］●107(145)/6200
最大トルク［Nm（kgf・m）/rpm］●175(17.8)/3500
モーター 最高出力［kW（㎰）/rpm］●135(184)/5000-6000
最大トルク［Nm（kgf・m）/rpm］●315(32.1)/0-2000
乗車定員（名）●7
タイヤサイズ●205/55R17
価格●384万6700円（2WD）
※全グレードでの価格は299万8600円（AIR/2WD）〜384万6700円（e:HEV SPADA PREMIUM LINE/2WD）
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]