車高が高いセダン風のSUV【クラウン クロスオーバー】のリアルな印象は? 快適性を追求したインテリアが脱帽だった!

新生クラウン4兄弟の第一弾「クロスオーバー」の実力は? 見た目、乗り心地、気になる全てをチェックしてきた!|新車レビュー

16代目となる新型クラウンはこれまでとは全く異なる路線へと方向転換した。日本専用車から世界戦略車へ。そしてこれまでのセダン、スポーツから、久々に感じるエステートの復活、さらには今回のクロスオーバーの投入である。まさに全方位に対して本気で改革をしてやろうという意気込みが伝わってくる。トヨタにとっていつまでも残したいクラウンという冠を、後世に伝えるために挑んだ革新は、外野から見ればまだ違和感が残る。果たしてこれで良いのか? 期待と不安が入り混じりながらの試乗開始である。

車高の高さを感じさせない、高級サルーンの走りを実現

現車を目の前にするとその仕上がりはなかなかに感じる。クーペライクなスタイリッシュなデザインとリフトアップしたSUVテイストは、これからのトレンドとなりそうな気配を感じずにはいられない。シトロエンのC5Xあたりがその先駆者と言って良いかもしれないが、ありそうで無かったセダン+SUVはなかなか新鮮だ。

そこにインパクトは21インチのタイヤ&ホイールを採用したことだ。225/45R21というやや聞きなれないサイズのそれは、ミシュランとの共同開発を行いようやく成立したものだったとか。転がり抵抗を考えた横幅でありながら、市販車としては超大径となるホイールを組み合わせるために、タイヤの形状から構造までかなり見直さなければならず、パートナーとなったミシュランは開発当初かなりの難色を示したというから面白い。そこまでぶつかり合ってでも、何とかしてこのスタイルを手に入れたかかったということなのだろう。スクエアな形状のタイヤで、ほぼツライチとすることで、ボディとの一体感を生み出したところはさすがだ。

シャシーはFFベースのGA-Kプラットフォームとし4WD化。駆動は100:0〜20:80の間で前後の駆動を制御している。クラウンにも関わらずFRベースじゃないことはこれまた違和感のひとつだが、リアにも駆動を移しているとなれば許せるかもしれない。ポイントとなるのはリアに備えたマルチリンクサスペンションと、そこに備わる駆動用モーター、さらには4輪操舵システムであるDRSを装備したことだ。SUVであってもスッキリとした回頭性をという狙いがある。

今回試乗したモデルは2.5Lのハイブリッドモデル(レギュラーガソリン仕様)だったが、後に2.4Lターボモデル(ハイオク仕様)も追加となる。実はそちらのほうが元気マシマシのようだが、ベーシックモデルでどこまで走れるのか? 

ドライバーズシートに収まると、さすがはSUVといった感覚で、開けた視界がこれまでとはまるで違う。高速道路で走れば景色がシッカリと楽しめるし、多少の段差だって躊躇なく突っ込める。もうかつてのクラウンの姿はそこにない。ただ、走りは背が高くなろうとも一体感がある動きを展開。動力性能も必要十分だ。また四輪操舵は違和感なくリニアに走ってくれる。走りは従来RS以上に心地良い。妥協無き仕立て、そこがクラウンらしさなのかもしれない。

【CROWN CROSSOVER(クラウン クロスオーバー)】

全席特等席!? 快適性を追求したインテリア

PRICE
2.4Lハイブリッドターボ クロスオーバーRS 605万円
            クロスオーバーRS アドバンス 640万円

2.5Lハイブリッド    クロスオーバーX 435万円 
            クロスオーバーG 475万円
            クロスオーバーG アドバンス 510万円
            クロスオーバーG レザーパッケージ 540万円
            クロスオーバーG アドバンス レザーパッケージ 570万円

[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]

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