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自由自在に楽しめそうな4ナンバー「スペーシア」
標準装備のマルチボードは、上段、中段、下段、前後分離モードの4とおりにセットすることができる。リアドア側からしか操作できないものの、状況に合わせた多彩な使い方に対応してくれる。
エンジンは、マイルドハイブリッドが付かない自然吸気のみだが、試乗車の「XF(2WD)」の車両重量は870㎏と、スペーシアの「ハイブリッドX」と同値。街中を普通に走らせる分には、軽やかに流すことができる反面、流れをリードするためにアクセルを踏み込むと、加速までの間が大きくもどかしく感じる。
また、足まわりのセッティングは商用車としては比較的ソフトで、空荷の状態でも路面の細かな凹凸を巧みにいなす。大きな入力が入ると、少し上下動が大きくなるものの、フラットライドといえるレベルにある。
少し気になったのは、40〜50㎞/h程度で走行中のこもり音だが、従来型のキャブオーバー系バンよりもずっと静かで快適なことは間違いない。また、市街地で乗る限り、軽スーパーハイトワゴンらしく安定志向のハンドリングも印象的だ。もちろん積極的に姿勢を変えてよく曲がるタイプではないが、背の高い割に重心は低く、コーナーでの安定感も担保されている。
荷物を満載しながら高速道路も使って頻繁に出かけるのならターボが欲しくなるだろうが、そこはスペーシア ギアという選択肢も控えている。
【SUZUKI SPACIA BASE(スズキ・スペーシアベース】
豊富に用意された収納スペース
スペーシア ベースのウリはマルチボードだけではない。フロントシート頭上のオーバーヘッドシェルフやリアクォーターポケットなど、5ナンバーのスペーシアにはない収納スペースを豊富に用意。その配置も絶妙で、趣味や仕事に、自分に合わせた使い方ができそうだ。
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]