【速報! 東京オートサロン2023】バージョンアップした「GR86MFGコンセプト2023」をプロジェクト・アドバイザー織戸選手が語る

変更点まるわかり! MFゴーストのGR86がバージョンアップ! 全国のGRガレージで手に入れられるパーツだけで構成されたカスタマイズを東京オートサロンでチェック!

2017年よりヤングマガジン誌上で連載中の漫画「MFゴースト」。頭文字Dの作者しげの秀一氏による作品で、自動運転が普及した近未来、公道を舞台としたレースが行われている。その中で主人公が駆るのがトヨタ86。年2023年には、TVアニメ化も決定したその世界観設定をリアルワールドで再現しているのが、ヤングマガジンのスペシャル・プロジェクト「MFGコンセプト」。5年目となった2023年、バージョンアップした「GR86MFGコンセプト2023」。その仕様をプロジェクト・アドバイザーであり、ハチロク・シリーズをこよなく愛する織戸学選手とともにチェックしていこう。

最新2023仕様と2022仕様の違いをチェック!

「GR86MFGコンセプト2023」として、作品の中で開催されている公道レース「MFG」に参戦できる86をイメージしたカスタマイズをプロデュースするのは、レーシングドライバーの織戸学選手。

プロジェクト・パートナーには、横浜ゴム、レイズ、カキモトレーシング、ブリッド、プロジェクト・ミュー、サード、小倉クラッチ、 フックス、STの9社が参加している。

方向性は2022と変わらず、MFGのレギュレーションに則ったもの

2023年仕様の2022年仕様との大きな違いは、カキモトレーシングのマフラーとサードのリアウイングが追加されたこと。さらにブリッドシートがセミバケットタイプからフルバケットタイプに変わったこと。そして、レイズ ボルクレーシングのホイールのカラーが変更され、プロジェクトμのブレーキシステムのブレーキパッドがTYPE HC-CSからHC+ R3に変更された。

物語の世界観とのシンクロという点で重要な変更点は、タイヤのサイズアップが施されたこと。銘柄は織戸選手肝いりのアドバンネオバ AD09と変わらないまま、幅が10ミリアップされている。

「GR86MFGコンセプト2023」には、中低速の公道走行からサーキットでのスポーツ走行まで、軽快なFRスポーツを操る楽しさが満ち溢れているという。

カスタマイズパーツで見るGR86MFGコンセプト2023仕様変更

ココからはカスタマイズポイントについてまとめていく。

シート:ブリッド ZIEG IV

シートは、セミバケットのブリッド ガイアスIIIから、ブリッド ジーグ IVに変更、これはさらなる軽量化を狙ったもの。近年のブリッド製のフルバケットシートは、日本人体型にアジャストされており、ポジションの窮屈さなどもなく苦にならないこともあり、変更となった。ポジションが決まるとセミバケでもリクライングをさわることもないという場合、さらなる軽量化と剛性アップのためにフルバケをセレクトするのもありだ。

リアウイング:サード LSR WING for GR86

エアロパーツとしては、サード製のリアウイングが追加された。スタイルアップにも重要なアイテムだが、サードの製品は機能面でも優れており、装着によりリアの安定感が増しているのがわかるという。

マフラー:カキモトレーシング Class KR

マフラーは柿本改のロゴが特徴的な老舗、カキモトレーシングの4本出しタイプ、Class KRを新たに採用した。これはGRパーツとの組み合わせで装着ができる。サウンドも見た目も織戸選手お気に入りの一品。

クラッチ:ORC 400 Light CLUTCH

クラッチはORC 400 Light CLUTCH。扱いやすさをキープしたまま、シフトダウン時のアクセルレスポンスの向上が際立つ。交換されたマフラーと相まって、心地よい走りに欠かせないパーツとなっている。

プロジェクトμ 前 FORGED STREET CALIPER 4Pistons×2Pads FS4M with SCR Pure Plus 6ローター 後 プロジェクトμ FORGED SPORTS CALIPER 2Pistons REAR FS2A with HSCR Pure Plus 6ローター HC+ R3パッド

プロジェクトμを採用するブレーキシステムは、パッドが変更された。ブレーキは踏力にシンクロしてリニアに制動力が立ち上がるタイプで、今回選択したパッドは耐フェード性にふったもの。 MFGの下りの続く箇所もあるロングディスタンスを想定した際に、よりベターであろうというセレクトだ。

KW ST XTA plus 3 MAX ORIDO Edition

車高調整式サスペンションは、昨年仕様と変更なし。旋回時などでの内輪の接地感が大切で、ロールが深くなっても、4輪が路面を追い続けることが必須。4つのタイヤと常にコンタクトを取れるサスペンションだという。左が装着されているもので、このほかに織戸選手がセットアップした2タイプの車高調もラインアップされている。

ホイール:レイズ ボルクレーシング TE37 SAGA S-plus 1880+45ダイアモンドブラック

ホイールは同一銘柄の同一サイズながら、カラー変更し、より高級感のあるルックスを得ている。またホイールカラーが黒基調なのは、漫画に登場する86由来。世界観を大切にした選択でもある。

タイヤ:アドバンネオバ AD09 225/40R18

タイヤは幅が10ミリアップされた。大幅なサイズ変更を施さないのは、MFGのレースレギュレーションで登場する「グリップウェイトレシオ」と関係しており、車重に応じてタイヤ幅が規定されるというもの。重いクルマほど太いタイヤを履くことができるため、軽量なGR86ではあまり太いタイヤは履けないというストーリーに合わせたセレクトとなっている。

エンジンオイル:フックス TITAN GT1 FLEX 5 SAE 0W-20

エンジンオイルは0W-20と、低フリクションのオイルと一刀両断されがちな規格だが、現代のエンジンとオイルの関係ではコレが正解。純正指定と同じ規格ながら、欧州のモータースポーツ・シーンで活躍する縁の下の力持ち的な存在だ。

Customize Equipment(カッコ内は2022仕様ないし新規)

シート:ブリッド ZIEG IV(GIASⅢ)
リアウイング:サード LSR WING for GR86(新規)
マフラー:カキモトレーシング Class KR(新規)
クラッチ:ORC 400 Light CLUTCH(変更なし)
ブレーキ:前)プロジェクトμ FORGED STREET CALIPER 4Pistons×2Pads FS4M with SCR Pure Plus 6ローター HC+ R3パッド(TYPE HC-CSパッド)
     後)プロジェクトμ FORGED SPORTS CALIPER 2Pistons REAR FS2A with HSCR Pure Plus 6ローター HC+ R3パッド(TYPE HC-CSパッド)
車高調:KW ST XTA plus 3 MAX ORIDO Edition(変更なし)
ホイール:レイズ ボルクレーシング TE37 SAGA S-plus 1880+45ダイアモンドブラック(マットブラック)
タイヤ:アドバンネオバ AD09 225/40R18(215/40R18)
エンジンオイル:フックス TITAN GT1 FLEX 5 SAE 0W-20(変更なし)

タイトルの通り、全国のGRガレージで手に入れられるパーツだけで構成されているこの仕様。すべてのパーツをコンプリートで組み上げるのが現在の最適解。全体的にバランスよく2ランクアップしたようなクルマに生まれ変わるという。とはいえ、ステップを踏んでのセットアップもアリと織戸選手。スタイル重視でエアロ系から。ノーマルホイールのまま車高調を入れればノーマルよりもしなやかな乗り心地も得られる。タイヤ&ホイールを替えてノーマルサスでの走りを極める。作り上げていく楽しみもあるラインアップとなっている。

※「MFゴースト」自体が近未来のストーリーのため、作中の「86」と「86MFGコンセプト2023」が同じアフターパーツを使用しているとは限らない。 作品の世界観にインスパイヤされたチューニングをメニュー化しているという

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著者プロフィール

古川 教夫 近影

古川 教夫

クルマとバリアフリー研究家。基本は自動車雑誌編集&ライター&DTP/WEBレイアウター。かつてはいわ…