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2.4Lハイブリッドターボに乗ってみた!
新型クラウンクロスオーバーに、スポーティな走りを求めるのなら、RSグレードの2.4Lターボ「デュアルブーストハイブリッドシステム」仕様がおすすめだ。ターボとモーターの組み合わせにより「デュアル」を標榜する。前後ツインモーター式で、フロントモーターは、トルコンレスの湿式多板クラッチを備えるDirectShift-6ATに組み込まれている。駆動方式は4WDのE-Fourのみ。システムトータル最高出力は、じつに約482psに達する。
新型レクサスRXにも積まれている同パワートレーンは、トヨタらしいスムーズな加減速に終始する。極低速域から中間加速域までモーターアシストが効いているだけでなく、ターボの加勢が始まるとやや勇ましく感じられるサウンドを奏でて痛快な加速を披露。いわゆるツキの良さが印象的だ。一方で、急加速をすると、エンジンサウンドは新型RXよりも若干高めに感じられた。クラウンには静粛性の高さを期待する人も多いだけに、スポーティな味付けがどう評価されるのか気になるところ。
乗り味は、ロードフォールディング性の高さを存分に感じさせながらも、路面によっては若干突き上げ感のある後席も含めてスムーズな仕上がり。21インチタイヤを巧みに乗りこなしている。後輪操舵の「DRS」は、駐車場などでの切り返しも含めて低速域でも制御に違和感がなく、言われなければ分からないほど黒子に徹してくれる。タイトコーナーでも接地感に富んでいて安心感につながっている。奥で曲がりこむようなコーナーでもグイグイとノーズがインを向き、操舵後の揺り戻しも抑えられているのも美点だ。
2.4Lターボは、2.5LのNAと比べると、全域にわたって力強い走りと、路面を捉えて離さないフットワークの良さが際立つ。しかし、2.5L NAは前者よりも150kg程度軽いこともあり、ハンドリングも含めて素直で軽さを感じさせる。車重が軽いこともあって乗り心地もより良好だ。コーナーや高速域のスタビリティでは「RS」には及ばないものの、燃費を重視し、街中を中心に乗るのであれば高い満足感が得られるだろう。
新型クラウンクロスオーバーは、145㎜という最低地上高、1540㎜という全高からしてもSUVらしいパッケージングの要素は薄め。前後席の着座感も床面の「上げ底」感がありながらも周囲を見渡すような視界の高さは得られない。セダンよりも若干嵩上げしたような居住性だが、先代までの1800㎜という全幅の縛りもなくなり、ダイナミックなエクステリアと大人4人がゆったりくつろげる空間を獲得。一方で、シートアレンジも含めたトランクの使い勝手はセダンそのものだ。なお、後席の4対2対4のリクライニング、トランクスルー機能は、「RS Advansed」にのみオプション設定する。クロスオーバーは、走りとスタイリングが命といえるライバル不在の1台に仕上がっている。
SPECIFICATION | |||
グレード名 | CROSSOVER RS (2.4Lハイブリッドターボ) | CROSSOVER G (2.5Lハイブリッド) | |
全長×全幅×全高(mm) | 4930×1840×1540 | ||
室内長×室内幅×室内高(mm) | 1980×1540×1170 | ||
WLTCモード燃費消費量(km/L) | 15.7 | 22.4 | |
エンジン排気量・種類 | 2393cc・直列4気筒(D-4ST) | 2487cc・直列4気筒(D-4S) | |
最高出力[kW(ps)/rpm] | 200(272)/6000 | 137(186)/6000 | |
最大トルク[Nm(kgf・m)/rpm] | 460(46.9)/2000-3000 | 221(22.5)/3600-5200 | |
モーター 最高出力[kW(ps)/rpm] | フロント=61(82.9)、リア=99(80.2) | フロント=88(119.6)、リア=40(54.4) | |
最大トルク[Nm(kgf・m)/rpm] | フロント=292(29.8)、リア=169(17.2) | フロント=202(20.6)、リア=121(12.3) | |
乗車定員(名) | 5 | 5 | |
タイヤサイズ | 225/45R21 | 225/55R19 | |
駆動方式 | E-Four Advanced(電気式4WD) | E-Four(電気式4WD) | |
価格 | 605万円 | 475万円 |
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[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]