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跳ね上げ式を踏襲するが、サードシートを軽量化【日産・セレナ】
2列目がキャプテンシートの7人乗りになるのは、ルキシオンのみ。先代のe-POWERは、駆動用バッテリー搭載の関係で7人乗りのみだった。8人乗りをオプション設定するステップワゴンとは対照的に、売れ筋グレードを8人乗りにしているのもセレナの特徴。前席左右間まで移動する「スマートマルチセンターシート」が進化したことで、新型はe-POWERでも待望の8人乗り化を果たしたことになる。
シート骨格などの基本設計は踏襲するが、アレンジやウォークスルー性を改善している。運転席足元の通過空間を広げ、前席左右間の移動が楽になった。さらに、3列目も全車で前後スライドが可能になったのも美点だ。なお、ステップワゴン、ヴォクシーは、3列目のスライドはできない。また、2列目は超ロングスライドと横スライドが可能で、マルチセンターシートを前にスライドさせれば、2-3列目間の移動も可能。キャプテンとベンチのいいとこ取りといえる設計が光る。
慣れれば一発で操作できる分割床下格納式【ホンダ・ステップワゴン】
ステップワゴンの全長は、競合2台よりも長く、全幅もワイドだ。逆に全高は、最も低くなっている。こうしたディメンションでありながらも室内長、室内幅、室内高の数値では、ホンダ史上最大を謳っている。全高は低くても同社自慢の低床化により圧迫感は抱かせない。
開発陣は、先代までのシートアレンジは、ライバルに対しての弱みと認識していたそうで、2列目キャプテンシートのロングスライドと横スライドが可能になったのがトピックス。横スライドは右側席が75mm、左側席が最大115mm。ロングスライドは、内寄せ時が865mm、外寄せ時が610mm。また、横と前後スライドできるシートは、レバーが増えることが一般的だが、ステップワゴンは1つのレバーで操作できる。慣れは必要だが、レバーにイラストも表示されている。シートヒーターは、セットオプションの「ホットプラスパッケージ」に含まれているので選択したい。
片手で跳ね上げられる理想的な格納方法【トヨタ・ヴォクシー】
S-ZとS-GのE-Fourは7人乗りのみで、S-Gのガソリン車とハイブリッド車(2WD)に7・8人乗りを設定している。なお、ハイブリッド車の4WDであるE-Fourは、全車7人乗り。現行型のトピックスは、ハイブリッド車に待望のE-Fourが加わったのをはじめ、先代からシートとシートアレンジを磨き上げた点。キャプテンシートに、オットマンとシートヒーターを設定したほか、2列目背もたれの骨格とリクライニング機構を見直すことで、横スライドさせずに745mmというロングスライドを可能にした。8人乗りの2列目ベンチシートは、6対4分割可倒式で、超ロングスライドとチップアップが可能になり、乗降性や積載性にも寄与する。
3列目は、足元、頭上空間自体は十分に確保されている一方で、軽く操作できる跳ね上げ機構との兼ね合いもあって座面、背もたれともに平板で、床から座面までの高さも低く抑えられている。走行時の快適性でもステップワゴンには及ばない印象だ。
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