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プラットフォームの流用で二重床のワンステップを踏襲【日産・セレナ】
新型セレナは、先代から車体を流用していることもあり、基本骨格も変わっていない。床面はライバルのノンステップとは異なり、床面から一段低い位置にステップがある。段差があるため、小さな子どもや足腰が弱ったお年寄りは足元を意識するだろう。とはいえ、フロアは決して高くはなく、余裕のある開口幅、開口高により乗降性そのものは良好だ。2列目には乗降グリップも備わる。
機能面では、両手が塞がっていてもキーを携行していれば、スライドドアとサイドの2カ所にあるセンサー部に足先を出し入れすることで自動で開く「ハンズフリーオートスライドドア」をタイプ別で設定。さらに、「ロングステップ&ステップイルミネーション」を選択すれば、前後ドアのステップ高をさらに一段低くすることが可能。ドアまわりで最大の特徴は、唯一ガラスハッチを備える点で、テールゲートを開けなくても荷物の出し入れができるため、狭い場所で重宝する。
指先で触れるだけで開閉する世界初の静電タッチセンサー【ホンダ・ステップワゴン】
ライバルよりも全高は低いものの、前後ドアともに開口高を含めてドア開口部は大きく、1列目と2列目の頭上まわりには十分な余裕がある。フロアはステップとの段差がないノンステップで、足の運びもしやすい。写真にはないが、新型で最も便利に感じられたのは、スライドドア内側に設けられたドア用の開閉スイッチ。2列目乗員がドアを開閉する場合は、先代も含めてインナードアハンドルを操作するのが一般的だが、スイッチを押すだけで完了する。さらに、3列目の乗員にとってうれしいのが、キャプテンシートの2列目背面に、前後スライド用レバーが備わること。2列目を前に出す際は、足踏み式レバーが多いが、手で容易に操作できる。
先進装備では、世界初の静電タッチセンサーをリヤドアハンドルに用意し、指先で軽く触れるだけで開閉できる。「わくわくゲート」の採用を見送った新型は、電動テールゲートの開度を任意の位置で設定できる。
コストと重量増を抑えられるコストと重量増を抑えられる【トヨタ・ヴォクシー】
ステップワゴンと同様、ノンステップタイプの床面を採用する。リヤドアの開口部は約780mmあり、2列目の乗降性は良好だ。秀逸なのが、オプションの「ユニバーサルステップ」。地上から200mmという低さに展開できるだけでなく、3万3000円という価格に抑えた。開閉にはアクチュエーターやモーターを使わず、機械的仕組みである「からくり」を使いパワースライドドアと連動して開閉する。助手席側のみで、運転席側には装着できないのと、セレナのように前ドア下までカバーしないが、乗降をサポートする。さらに、左右Bピラーにロングアシストグリップも備える。
また、手動開閉式のテールゲートにもからくりを使い、好きな位置でゲートを押すと止まるようになった。一度ゲートを保持すると閉めるしかないのは不便だが、コストと重量の増加を防ぐアイディア装備だ。電動式は、サイドにスイッチを設けることで、開ける際に後ずさりしなくてもすむ。
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[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]