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DSM、新製品 『ForTii Ace MX』発売開始 世界初の金属代替が続々可能に。エンジンルーム内の部品も樹脂化が可能になる!

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本拠をオランダに置くライフサイエンスとマテリアルサイエンスのグローバルカンパニーであるDSMは、自動車業界を中心にかつてないソリューションを提供する次世代の高機能樹脂『ForTii Ace(フォーティー エース)シリーズ』の第一弾として、多くの自動車部品において世界初の金属代替を可能にする新製品『ForTii Ace MX』の一般販売を開始する。

ForTii Aceシリーズは、すでに欧州では大手自動車OEM/部品サプライヤーと協働して量産化に向けた取り組みが始まっている。DSMは、並行して、日系自動車OEM/部品サプライヤーにも広くアプローチし、自動車の軽量化やCO2排出量削減に貢献していく考えだ。

DSMは、8月3日に、都内で記者発表を行なった。オランダに本拠を置くグローバルカンパニーで、ルーツを辿ると1902年に創業した炭鉱会社である。現在では、結晶性高機能プラスチックスで自動車産業でも確固とした地位を築いている売上100億ユーロ(約1兆3000億円)の大手サプライヤーだ。高機能プラスチックスで「4系」を呼ばれるポリアミド4Tは、DSMだけが生産している。

今回DSMが開発したForTii Ace MXは、PA(ポリアミド)4TをベースとするPPA(ポリフタルアミド)で、優れた機械的特性と耐熱性、耐薬品性を誇る。その上で、従来のPA(ポリアミド)やPPAでは実現できなかったPEEK(ピーク)以上の高温のガラス転移点(160℃)を持つことから、高温環境下でも物性*を維持できることが最大の特徴である。

そのため、パワートレーンやトランスミッション、電動化駆動システム、熱管理システムなど、これまで金属代替が不可能、または難しかったエンジンルーム内の部品の多くが、金属代替可能になる。

ForTii Aceで材料置換が可能にある部位。下に行くほど樹脂の使用が困難とされてきた。
金属から樹脂への材料置換は、従来からも注目されてきたが、ForTii Aceは、「レベルが違う」とDSMの関係者が胸を張る高性能が売りだ。

エンジンルーム内ではエンジンオイルなどさまざまな液体に晒されることから耐薬品性が必要になるが、ForTii Aceは、pH1の強酸にも耐えられるなどPEEKと遜色ない数値を発揮する。

また、射出成形が可能で、吸水性が低いことから寸法安定性も高いため、安定した大量生産と製造コストの抑制が可能である。さらに、ForTii Aceは、高温環境下において、小型化した部品でも強度を保つことができるため、エンジンルームの省スペース化にも貢献するほか、高い弾性率を維持してNVH(騒音、振動、ハーシュネス)を防ぐなど、軽量化以上の価値を提供する。

金属代替の市場は、毎年10%近く成⾧しており、さらに、世界の主要自動車市場では、CO2排出量の規制を受けて2025年までに平均的なクラスのクルマで約200kgの軽量化が求められる。

そうしたなか、金属から本製品へ代替した場合、50%程度の部品軽量化が可能だ。また、PEEKと同等以上の性能を誇ることから、高額なスーパーエンプラから費用対効果の高いソリューションへの代替として活用することも可能だ。ForTii Aceの生産拠点はオランダになる。

アルミから樹脂、とくに今回のForTii Aceへの材料置換を考えると、素材単体での価格はアルミの方が安価であるが、金型での加工と成形性などの工程を考えるとForTii Aceの方が「20-30%のコストダウンが可能」だという。

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