マツダ、MBRを活用した断熱吸音部材の開発が文部科学大臣表彰の「科学技術賞」を受賞

マツダは、「令和7年度科学技術分野の文部科学大臣表彰」の「科学技術賞(開発部門)」を受賞したことを発表した。受賞対象はモデルベースリサーチ(MBR)を活用した断熱吸音部材の開発であり、マツダが同賞を受賞するのは2年ぶり9回目となる。

文部科学省では、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた研究者・開発者が「科学技術分野の文部科学大臣表彰」として顕彰されている。今回マツダが受賞した「科学技術賞(開発部門)」は、日本の社会経済、国民生活の発展向上等に寄与し、実際に利活用されている画期的な研究開発およびその発明者が対象とされている。

受賞対象となった技術はマツダと工学院大学、広島大学、東北大学との共同研究によるもので、断熱吸音部材の開発プロセスを変革する技術として開発された。本技術では、材料開発を効率的に進めるモデルベースリサーチ(MBR)が基盤技術として採用され、実際の部材の微細構造を分析できる解析モデルや、部材の断熱・吸音・制振機能を同時に性能予測できる計算モデルが構築された。これにより、高水準の断熱・吸音・制振機能を備えた部品を効率的に開発することができ、自動車の快適性向上、軽量化、CO2排出量削減に貢献する。また本技術は、特殊な機器やスキルを必要としないことから、様々な規模および分野の研究開発への応用が期待できる点も評価された。

本技術で開発された部材を採用している「MAZDA CX-80」(XD HYBRID Exclusive Sports)

令和7年度科学技術分野の文部科学大臣表彰「科学技術賞(開発部門)」

受賞対象: モデルベースリサーチ技術を活用した革新断熱吸音部材の開発
受賞者: 桂 大詞、山川 啓介(以上、マツダ)、山本 崇史(工学院大学)、
中谷 都志美(広島大学)、稲葉 賢二(東北大学)

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