スズキがミクニに委託する業務は主にサーマルマネジメントに関するもので、ミクニの小田原事業所の遊休施設にスズキの試験設備を導入し、ミクニのエンジニアが業務を担当する。サーマルマネジメントとは、車両内のさまざまなコンポーネント(バッテリー、モーター、インバーター、充電システム、空調など)の温度と消費エネルギーを効率的に管理する技術とプロセスのことだ。電気自動車では、様々な車両性能に影響するバッテリーの適切な温度とエネルギーの管理が重要となる。

脱炭素ソリューションの多様化が進むなか、サーマルマネジメントは自動車の電動化において最も重要な要素とされ、このたびの業務委託により、ミクニがこれまで積み重ねてきた実績ならびに知見がスズキのBEV先行開発業務に活用される。

ミクニ小田原事業所の自動車性能実験棟(通称ラボゼロ)