マレーシア向け新型クーザーは、いすゞの海外向け小型トラック「Nシリーズ(日本名「エルフ」)」をベースとした車両総重量(GVW)7.5/8.5トンの小型トラックで、シャシ重量の軽量化・積載量の増加を図り、顧客が小型車に求める要望に応えている。エンジンは、環境性能と燃費の高効率化を両立した、クリーンなエンジンである「4HK1-TCN」が搭載された。安全面では、新たに 「ABS※1+EBD※2」「ASR※3」「SRSエアバッグ」「LEDヘッドランプ」の標準化などの先進安全機能の向上や、「イモビライザー」の標準化など盗難防止機能の設定に加え、リモコンキーやキャブ内収納の拡充などドライバーの利便性も向上させている。

いすゞグループは昨年4月に中期経営計画「ISUZU Transformation – Growth to 2030(IX)」で公表したとおり、いすゞ・UDトラックス両社の強みを生かして商品を相互に供給し合うことで協業の深化が図られている。グループで有する技術・開発力、グローバルに張り巡らされた販売・アフターセールス網、強固に確立したブランドを活用しながら、より多くの顧客に魅力あふれる商品を提供し、社会課題を解決する「商用モビリティソリューションカンパニー」が目指される。

発売時期 地域 投入ブランド セグメント 協業成果
海外 国内 いすゞ UD 大型 中型 小型
2023年4月       初の共同開発商品として新型トラクタヘッド「ギガ」「クオン」を発売
2023年12月         小型トラック「カゼット」をフルモデルチェンジ
2024年1月         中型トラック「コンドル」をフルモデルチェンジ
2024年7月         大型トラック「S&Eシリーズ」の生産を開始
2025年4月         大型トラック「クオン」MT車を発売
2025年6月         小型トラック「新型クーザー」を発売
いすゞとUDトラックスの商品領域における協業マトリックス

【注釈】

  1. ABS:Anti-lock Brake System、アンチロック・ブレーキシステム
  2. EBD:Electronic Brakeforce Distribution、エレクトロニック ブレーキ・ディストリビューション(電子制御ブレーキシステム)
  3. ASR:Anti-Slip Regulator、アンチ・スリップ・レギュレーター(発進・加速時空転防止装置)