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1JZ-GTEはLINK G4Xで覚醒する!
アンチラグ機能も備えた現代版ドリフトスペックの中身
国内では保存モードに移行しつつあるツアラーV系だが、世界ではまだまだチューニングベースとしてのポジションが保たれている。そのため、海外に目を向けると1JZ-GTEエンジン用の最先端&高性能パーツは溢れかえっている状況で、それらを取り入れながらパフォーマンスアップを狙うジャパニーズチューナーも少なくない。
とくにECUは、純正ハーネスをそのまま活用できるプラグインタイプのフルコン(G4X)がニュージーランドのLINK社からラインナップされ、マネージメントの自由度が大幅に拡大。コストパフォーマンスも高く、今後1JZ-GTEチューニングの中心になっていくことは容易に想像が付く。
実力派チューニングショップ“トトハウス”が製作したこの美しいJZX100マークIIは、そんなLINKのG4Xプラグインを軸にアップデートが図られた最先端のドリフトスペックだ。
ベースとなる1JZ-GTEは、オーバーホールと同時にHKSのハイカム(IN264/EX272)を組み込んで高回転までしっかりと回るエンジンへとブラッシュアップ。そして吸気系には、KTDの大容量サージタンクや電子制御スロットルシステムをインストール。D1GP車両のように、完全なるフライバイワイヤー式としているのだ。
「チューニングの軸はLINKプラグインでのセッティングですね。LINKジャパンのプロデュースするKTDのパーツはLINKとの相性が考慮されているため、吸気から点火系まで多数使わせてもらっています」と語るのは、トトハウス代表の木山さん。
LINKプラグインとともに導入された、KTDの電子制御スロットルシステムがこちら。スロットルはボッシュの68φで、アクセルペダルはZ33型フェアレディZからの流用となる。これらを組み合わせて、アンチラグ機能も実装済みだ。
点火系の強化も現代ではスタンダードなチューニングメニューのひとつ。このマークIIはKTDのイグニッションコイルを利用することで、高回転まで安定したスパークを実現した。
タービンはGCGのギャレットG30をセットアップ。ブースト圧は暫定で1.3キロに設定されているが、それでも500psオーバーを楽に叩き出している。
その他、イギリスの6BOOST製EXマニやオーストラリアのターボスマート製ウエストゲート、トラストの前置きインタークーラーなど、世界の高品質パーツを吟味しながらパワーチューニングを構築しているのだ。
往年の神奈川仕様を思わせるエクステリアメイクも見どころのひとつ。ボディカラーはマツダ純正のソウルレッド(クリスタルメタリック)で、エアロパーツはワンダー製とBNスポーツ製を組み合わせたミックス仕様だ。レアなガナドールミラーとバンキッシュ製ルーフスポイラーが、ディティール表現に磨きをかける。
エクステリアの雰囲気こそ往年の神奈川仕様だが、その中身はあらゆる意味で最先端。世界のチューニングパーツを積極的に導入しながら進化を続けるJZX100マークII、魅力的すぎるだろう。
●取材協力:トトハウス 神奈川県小田原市永塚102-1 TEL:0465-42-9342
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