「VR38DETTエンジンを6速MTで操れ!」R35GT-Rの3ペダル化メニューが爆誕

R35GT-Rを意のままに操るための必殺技

BNR34純正のゲトラグを流用し3ペダルMT化!

R35GT-Rのデビュー直後から、その誕生が望む声が止まなかった「3ペダルMT仕様」。無論、速さにおいてはデュアルクラッチ式のGR6型システムには劣るものの、よりスポーツカーらしいダイレクトな操作感を求めるGT-Rファンは未だに多い。そこで立ち上がったのが、三重県の“クルウチ”だ。

「第二世代GT-RからR35へと乗り替えたものの、結局R35を手放して第二世代を買い戻すという人は少なくありません。皆さんがおっしゃるのが、“クルマに乗せられているような気がする”というもの。そこで製作することになったのがこの3ペダルMT仕様です」と語る久留内さん。

まず考えたのが、同じくアテーサシステムを搭載するBNR34用ゲトラグ6速ミッションのコンバート。機械加工を始めとする物理的な部分の見通しは立ったものの、電子制御系はショップレベルでどうにかなる問題ではない。

そこで頼ったのが、制御に関するエキスパートである“ネコ・コーポレーション”。代表の金子さんに相談すると、ふたつ返事で不具合克服への解決を引き受けてもらえたという。

早速、トランスアクスル式のGR6ミッションからBNR34用ゲトラグ6速ミッションに換装された下回りをチェックしていく。

ミッション本体は、R35GT-Rのフライホイールハウジングを加工して接続される。デフはZ32用で、R35GT-Rの純正リヤサスメンバーを加工して設置。ドライブシャフトはRZ34用だ。エキゾースト環境も独特で、両タービンから伸びるパイプをエンジン直後で集合させてミッションの上を跨ぐようにレイアウト。

ちなみに、メンバーやシャフト類がイエローに塗られているのは、イベント展示の際に交換部を分かりやすくするためだ。

3ペダル化で必要となるクラッチ周りは、驚くことに某トラック用を使っていたりする。その理由は「ネコ金子さんのアイディアです。マスターバックを含めた取り回しがちょうど良かったそうですよ。ECUはR35純正の書き換えで対応しています!」とのこと。

トランスファーがBNR34になる関係で、アテーサシステムもBNR34用のモーター駆動式に変更。2WD(FR)への切り替えが容易になるため、バーンナウトも自由自在だ。

「クラッチを踏んでギヤを入れるだけで、ワクワクしちゃいます(笑) トルクフルなVR38DETTとのマッチングは良好で、高いギヤに入れっぱなしにしてオートマ的に走るなんてこともできちゃいますよ!」と久留内さん。

現在は、一般ユーザーにメニューとして提供できるよう製作コストを割り出している段階。クルウチの在庫車両をベースに6速MT仕様コンプリートカーを製作することを考えると、車体込み1500万円前後が現実的な線のようだ。

当然ながら、このミッションスワップメニューが整えば、各社から発売されている強化ミッションの搭載も楽に行えるようになる。一見すると、ワンオフ尽くしの魔改造スペックに感じてしまうが、R35GT-R改6速MT仕様はエンドユーザーの気持ちに寄り添った、最強メニューというわけだ。

●取材協力:クルウチ 三重県多気郡明和町佐田906-12 TEL:0596-53-0070

「ストリート仕様から2000馬力のドラッグマシン製作までこなす実力派!」クルウチ【SPECIAL SHOP】

「最高出力は規格外の2000馬力オーバー!」ゼロヨン7秒入りを目指す最強R35GT-Rの登場だ

「SNSで話題の“まるるん”GT-Rを捕獲!」男勝りの走りでドラッグレースを楽しむ女性インフルエンサーの愛機

【関連リンク】
クルウチ
https://crewch.com

キーワードで検索する

著者プロフィール

weboption 近影

weboption