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ほとばしるプライベーター魂! 燃料配管はもはや芸術の域だ!
心臓部はB16B換装+NOSシーケンシャルショット仕様
今や街中で見かけることすら珍しくなった、ホンダのEF8型CR-X。80年代後半に登場したこのFFホットハッチは、峠でライバル関係にあったハチロクと夜な夜なバトルを繰り広げた、硬派な走り屋ベースとしても知られている。
そんな貴重な車両を手に入れ、プライベーター魂を炸裂させて作り上げたオリジナリティ溢れるチューンドがコチラ。大半がDIYとはいえ、各部のメイキングは完全にプロ級。感動すら覚えるほどのクオリティだ。
まず、エクステリアはGT500で活躍したタカタNSXを意識してモディファイ。フロントは、無限のプロIIバンパーをベースに、自作したGT風のカーボンリップスポイラーをドッキング。ヘッドライトにはクリスタル加工を施して古さを払拭しているのも見逃せない。
ルーフは元々グラストップだったが、ワンオフでパネルを製作してカーボンルーフ化を敢行。ボンネットピンで脱着可能にしているのも拘りで、ドレコン会場などではルーフを外して車内をアピールできるようにしている。
ホイールはボルクレーシングTE37の16インチで、タカタグリーンに近いカラーでペイントした。車高調はジールファンクション製で限界までローダウン。フロントキャリパーはSSワークスの4ポットで、CR-Xのロゴ入りだ。
そんなエクステリアに負けじと、中身も気合いの入った作り込み。エンジンはEK9シビックタイプRのB16Bに換装した上、NXシステム(NOS)を気筒別に噴射するシーケンシャルショットを搭載。エンジンルームのドレスアップにも拘り、ヘッドカバーはカーボン化し、エンジンルームは真っ赤にペイントしている。
このチューンドの真骨頂とも言えるのが、リヤゲート内に設置された燃料系だ。燃料ポンプと安全タンク、そしてコレクタータンクはパイプベンダーを使ってワンオフしたアルミパイプで接続。さらに、パーコレーションを防ぐための燃料クーラーも魅せるようにレイウトされているのだ。
なお、リヤのタイヤハウスは車高を限界まで落とすためにサイクルフェンダー化し、タイヤとボディの干渉を防ぐ対策も施されている。
コクピットのメイキングも凄まじい。コンソールにはスターターやスイッチ類が整然とマウントされ、メインメーターにはスタックをセット。ステアリングはNSX純正だ。カーボン化されたパネル類と、室内を覆い尽くすワンオフのロールケージがスパルタンすぎる!
ドア内張りにもカーボンを貼り込んでレーシーさをアピール。なお、パワーウインドウを撤去してわざわざ手動式に変更しているのだが、ハンドル部分をメッキ調のオシャレなタイプにするなど見所は尽きない。
その他、マフラーはフロントバンパーサイド出しになっていたり、バケットシートにはCR-Xロゴがプリントされているなど、大技小技の連発。まさに究極のチューンドCR-Xと呼ぶに相応しい仕上がりを誇る1台だ。