目次
ワイドレンジな仕様のエンジンが容易に作れる今こそ!
新品で入手可能な純正5速ミッションを再評価
一時期は、高性能な上位パーツとしてストリートチューニングでももてはやされたBNR34純正のゲトラグ製6速MT。ライトなストリート仕様には社外の3.7、ハイパワーのサーキットスペックならば4.3の組み合わせでクロスさせるメニューは、BNR34ばかりでなく、BNR32やBCNR33への換装メニューとしても流行った。しかし、今では新品どころかメンテナンスパーツすら手に入らなくなっているのが現状だ。
ところが、BNR32&BCNR33純正5速MTはというと、現在でも新品が入手可能でオーバーホール用パーツについても同様だ。そこに目を付け、エンドユーザーに新品ミッションンへの載せ換えを推奨しているのが“ガレージザウルス”。
「時代が進んだおかげで、パワフルかつワイドレンジで、高耐久なエンジンが簡単に作れるようになったからさ。“6速に拘る必要ないじゃん!”って。5速ミッションの方が、街乗りでシフトチェンジが少ないぶん楽だし、リフレッシュもしやすい。そういった理由から、現代の最適解だと判断したんだよ」とはザウルス林代表。
ちなみに、RB26DETTはパワーバンドを広げる場合、純正交換タイプのツインターボではなくミドルクラスのシングルターボがお勧めだという。純正交換タイプで高風量のタービンはフラットな特性を狙えるが、上の伸びがイマイチで、RB26DETTの楽しさがスポイルされてしまうというのだ。なお、取材車両はHKSのGTⅢ-4Rをインストール済みだ。
GTⅢ-4Rを理想的なパワー特性に導くべく、エンジンはHKS製2.8LキットSTEP1+Vカムで仕上げ、クランク角信号を正確に捉えるトリガーパーツを組んでF-CON Vプロでコントロール。最高出力は約680ps、4.1ファイナルで8000rpm時に300km/hジャストが狙えるポテンシャルだ。
「新品のミッションが安く手に入るうちにリフレッシュすべきです。古くなって不調なゲトラグより、快適な新品の日産5速MT。デモカーで色々試していますが、最高の一言ですよ!」とは林代表。
不安なくパーツが手に入るうちに駆動系のリフレッシュを行ないつつ、ミッションに合わせたエンジンチューニングを進めていく。それこそがザウルス流の第二世代GT-R調律術というわけだ。
●取材協力:ガレージザウルス 埼玉県狭山市入間川4-8-16 TEL:04-2968-9212
【関連リンク】
ガレージザウルス
http://www.g-saurus.jp