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見た目も中身もさりげなく!
長く楽しく乗るためのプチレストモッド!
スペシャリティカーというワードを世に浸透させた初代セリカ。当初は2ドアノッチバックの通称“ダルマ”のみの設定だったが、後に3ドアファストバッククーペのセリカLBがデビュー。搭載エンジンは、現役当時からチューニングベースとして知名度の高い1.6Lの2T-Gや2.0Lの18R-Gが有名だ。
一方、下位モデルとして1.6Lの2Tエンジンを搭載した車両も多数存在したことをご存じだろうか。今回紹介するマシンも、型式ことTA22と変わらないが、2Tエンジンを搭載したモデルだ。今となっては逆に希少な存在ゆえに、パーツの入手は困難。そこで選択されたのが、現在でも多彩なパーツが展開されている4A-Gスワップだ。
スワップされたのはAE92後期のハイコンプモデル。腰下にAE111のコンロッドを組み込んだ上、精密なバランス取りを敢行している。ヘッドにはナプレックのハイレスポンスキットを使い、耐久性に不安の無い高回転型チューンドエンジンに仕立てた。
スロットルはAE101の5バルブ4A-G用4連スロットルを装備。各部の磨きや配線&配管を隠すことによって、見た目もスッキリと仕上げている。
ブレーキのマスターシリンダーは、メンテナンスパーツを手に入れやすいAE86用に変更済みだ。
アルミラジエターには電動ファンをセット。エンジンの負荷を抑えつつ、冷却系の強化を図る。
ミッションはセリカ用のケースにAE86用T50をオーバーホールして組み込んでいる。ラック&ピニオン式の油圧パワステも移植し、普段乗りの快適性を大幅に向上。公認取得時には地元での前例が無く、苦労したポイントなんだとか。
ホイールはウェルドレーシングの16インチ。タイヤはフロントに165/45−16、リヤに195/45−16をチョイス。セリカには大径なサイズだが、作り込みを考えれば自然と馴染んで見える。
ノーマル然としたインテリアだが、シートはコブラのヘッドレスト付きバケットシートを2脚セット。定番のナルディクラシックステアリングも雰囲気作りに貢献している。クーラーはユニットこそ当時モノを使っているが、システムは一式AE86のものを流用している。
大胆すぎるほどのハイチューンスペックではないとはいえ、旧車特有のネガを完全払拭。気負わず付き合えるTA22メイキングとして、参考にしたい一台と言えそうだ。