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FC3S用13Bターボ換装で440馬力の強心臓を手に入れる!
パワーウエイトレシオは脅威の2.3
軽量ボディに12Aロータリーエンジンを搭載し、ピュアスポーツカーとしての確固たる地位を築いたSA22C型サバンナRX-7。
時代を問わず支持されているモデルだが、問題は搭載される12Aエンジンの純正パーツがすでに製造廃止となっていて、入手が困難だということ。
そのためロータリーチューンの名手“RSパンテーラ”では、現在でも純正パーツが入手可能なFC3Sの13B-T型ターボエンジンへの換装を提案。そうして完成したのが今回紹介するチューンドだ。
心臓部の13B-Tは、オーバーホールと同時にポートタイミングおよびサイドポート形状を変更し、重量バランスを揃えた低圧縮ローターをセット。そこに、600ps対応のターボネティックス製タービンを組み合わせ、ブースト圧0.8キロ時に442psを発揮させている。
合わせてミッションも、SA22C純正より強度に優れるFC3S用の5速を搭載。もちろん、そのまま載せるとシフトレバーの位置が異なってしまうため、ミッション側を加工し、違和感なくシフト操作ができるように調整済みだ。
サクションパイプはRSパンテーラのワンオフ品。アルミ板を曲げて2枚合わせで製作することで、太さが一定になり圧損を減らせるという。その他、イグニッションコイルやイグナイターなどの点火系パーツはFC3S用を移植し、燃料系もボッシュポンプ+720ccインジェクターで強化済みだ。
エンジンマネージメントはF-CON Vプロが担当。燃調、点火時期の他、電動ファンの回転制御も行う。
排気系はステンレス製のEXマニにフロントパイプ、パイプ径80φのマフラーまで、全てRSパンテーラのワンオフだ。音量を抑えながらも、パワーに見合った排気効率を確保している。
足回りはRSパンテーラ特注のオーリンズ車高調(8kg/mm R6kg/mm)でセットアップ。ブレーキはフロントにR32スカイライン用キャリパーとオデッセイ用ローターを移植している。
ホイールは定番のRSワタナベで、キャリパーとの干渉対策でスペーサーもセット。タイヤはディレッツァZ1スタースペック(195/50-15)を履く。
エクステリアは、レアなSEリミテッド純正2トーンカラーを活かすために可能なかぎりノーマルをキープ。ボンネットは、ヒート対策でERC製のアウトレットダクト付きのクーリングタイプを導入している。
エクステリア同様にインテリアも当時の雰囲気を残してメイキング。ステアリングはMOMO、シートはブリッドのブリックスに交換している。
センターコンソール上部には、オーナー自ら製作したステーに大型タコメーターを装着。3連メーターは大森製(油温、油圧、水温)で統一する。ストリート仕様には欠かせないカーナビもインストール。
バッテリーはエンジンルームからトランク内へと移設。SA22Cはリアの重量が軽いため、少しでも重量物を乗せてトラクションを稼ぎたいという思いもあるとか。
軽量ボディとオーバー400psを絞り出す13Bターボのコンビは強烈で、巡航中でもアクセルを強く踏み込めばリヤタイヤを簡単にホイールスピンさせることができるほどのジャジャ馬っぷりなのだとか。何とも刺激的なチューンドだ。
●取材協力:RSパンテーラ(佐藤商会) 静岡県富士宮市北山5220-2 TEL:0544-58-4837
【関連サイト】
佐藤商会
http://rspantera.com/