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単なる軽量化&補強とはレベルが違う!
ステアリングから手を離さずにアタックできる環境
各地のサーキットでコースレコードを塗り替え、日本最速のタイムアタックマシンとしてその名を轟かすエスコート&安藤佳樹選手のランエボ(CT9A)。全方位に渡って最先端のチューニングが敢行されているが、今回ピックアップするのは室内だ。
ダッシュボードはドライカーボンパネルで作り直され、コクピットにランエボ9の面影は残されていない。ステアリングは、上部がカットされたジュニアフォーミュラ系の『MOMO 12C』、メインメーターはモーテックのC187カラーディスプレイロガーだ。メーカー脇にはデジタル時計が確認できる。
ステアリングシャフトは、操作量の1.5倍多くシャフトが回転する増速機構付きのスペシャル品を採用。ステアリングから手を離さずアタックに集中するための装備だ。
ミッション自体はホリンジャーの6速シーケンシャルだが、操作はIパターンではなくモーテックM150制御によるパドルシフト仕様に変更。これにより、電光石火のシフトチェンジを可能にしているのだ。
シートはブリッドのガルディスIII(カーボンバージョン)。レーシングハーネスにはサベルト製の5ポイントを奢る。
電気系統はモーテックのセンターPDM(ヒューズ機能が盛り込まれたスイッチング&ブレーカーボックスのモジュール)でイチから再構築。各種スイッチ類はドライバーから手の届きやすいセンターコンソール前方に設置される。
助手席位置にはNOS(ナイトラス・オキサイド・システム)用タンクの他、自動&手動2種類の消火器やパドルシフトの変速を司るエアポンプ&エアコレクターをマウント。
溶接留めとされたワンオフのロールケージは、とくにリヤ周りの剛性アップを重視してレイアウト。ルーフやドアパネルの内張りを含め、純正の内装パーツは一切残されていない。
現状、筑波でのベストラップは2021年12月23日にマークした50秒233。オーナードライブでここまでの速さを実現しているのは、ファイヤー安藤のドライビングスキルはもちろん、それを支えるコクピットメイキングあってこそなのだ。
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