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GTブロックベースの2.8L改700馬力仕様
迫力のワイドボディに315サイズのフージャーを収める!
この美しい純白のBNR34は、スーパー耐をはじめとするレースカテゴリーへの参戦経験を持つオーナーの相棒だ。温泉旅行から国際サーキットでのタイムアタックまで、ステージ問わずに楽しめるストリート仕様として仕上げているそうだ。
ちなみに、オーナーにとってこの車両は2台目のBNR34だったりする。R35GT-Rのパフォーマンスに惹かれて乗り替えたものの、どうしてもRB26DETT+MTの走りが忘れられず、BNR34を増車するカタチで再購入したのである。
エンジンはN1ブロック以上の強度が与えられたニスモ製GTブロックに、HKSのキャパシティアップグレードキット・ステップ2を組み込んだRB26改2.8L仕様。そこにボルグワーナー製のタービンをセットして、ブースト1.7キロ時に約700psを発揮させている。制御はフルコンのLINKが担う。
サスペンションはアラゴスタベースのスペシャル品。ブレーキも前後ともにエンドレスのレーシングMONO6キャリパーキットを投入するなど、各部に妥協のないパーツセレクトが光る。
ホイールはボルクレーシングのTE37SL(FR11J+17)で、タイヤにはフージャーのDOTラジアルA7(315/30-18)を組み合わせる。タイムアタックを見越したセットアップだ。
315サイズの極太タイヤを履くために選択したワイドボディは、片側30mmの拡幅が可能になるサンラインレーシング製。GTカー風のデザインがスパルタンな印象を高める。
室内はエアコン&オーディオ完備の快適仕様。先述の通り、旅行などのロングドライブにも使えるよう考慮されているのだ。なお、メインメーターはLINKのデータロガーに置き換えられており、サーキットアタック時に必要な情報のみを表示可能だ。
シートは運転席をブリッドのビオスIIIに、助手席をガイアスIIIにそれぞれ変更。ロールケージはクスコのダッシュ貫通タイプをセットする。
特徴的なカーボンヘッドライトダクトは、走行風をエアクリーナーへとダイレクトに導くもの。これだけでサーキット走行における吸気温度の安定性は別物だとか。
貴重なベース車両のため動態保存に入るオーナーが多い中、そんなことはお構いなしで走ってイジり倒す。何より、誰が見ても素直に“カッコ良い”と思わせるマシンメイクは、オーナーのセンス有ってこそのものだろう。
PHOTO:土屋勇人(Hayato TSUCHIYA)