「トラストの1JZ-GTE用新作タービンキットをガチ検証!」ダイナパックで性能を丸裸にしてみた

1JZ用アクチュエーター式で最大級!

400馬力オーバーも楽に狙えるスペック

未だチューンドベースとして根強い人気を誇る1JZ-GTE搭載車(VVT-i付き)に向けて、トラストが「TD06SH-20RX」タービンを使ったポン付けターボキットを新たにリリースした。

1JZ-GTE用としては、すでに400psターゲットのT620Zタービンキットが設定されているが、今作は最新鋭タービンを軸にした最強スペック。ある意味、T620Zの上位互換と呼べる存在だ。

TD06SH-20RXタービンをチェック

TD06SH-20RXは、TD06SH-20Gのアップデート版。その特徴は、コンプレッサーホイールに「アルミビレットインペラ」を採用しているという点。高強度のアルミ合金から削り出されるインペラは、そのぶん肉薄化が可能となる。結果、ブレード面積を大きく取ることができて、風量がアップするという寸法だ。細部を見ていく。

左:20RX(アルミ削り出し) 右:20G(アルミ鋳造)
左:20RX(アルミ削り出し) 右:20G(アルミ鋳造)

コンプレッサーホイールの比較。最新の20RXは中心部を小さくして軽量化。これによりブレードの拡大も可能となった。20Gと比べると、翼断面の面積が大きくなっているのは一目瞭然だ。

コンプレッサーホイールの重量を約5%軽減したことで、ハイフロー化によるタービンホイールとのアンバランスも解消。風量アップはもちろん、レスポンスの向上も果たしているという。

強化アクチュエーターも付属。高出力化していくと過給圧制御がシビアになる傾向だが、TD06SH-20RXではうまくバランスさせている。

ちなみに、T620Zタービンは純正インテーク&EXマニに取り付けられる完全ポン付けタイプだが、今作はインテークパイプの交換が必要となる仕様だ。タービン単体の風量に関しては、T620Zが最大430㎰程度なのに対し、TD06SH-20RXは約500psにまで対応するキャパシティを持っている。

プロショップでパワーチェック!

今回は1JZチューニングを得意とする”カーメイクラスティー“に協力を依頼し、TD06SH-20RXタービンキットのパワーチェックを行うことにした。テスト車両は、ラスティー有田代表の趣味グルマでもあるクラウンエステート。ハイカムが組まれ、燃料系も強化済みだ。

当然ながらECUセッティングは必須。今回は高性能フルコン「LINK G4」を使用して現車合わせを行なった。

パワーチェックの結果は、ダイナパック補正なしで446.8ps&55.2kgmをマーク(設定ブースト1.4キロ)。インターセプトは3500rpm付近で、7000rpm近くまで綺麗なパワーカーブを描いている。実用域の3500rpm付近でピークに近いトルクを発生しているため、どんなシチュエーションでも速さを実感できるはずだ。

なお、このタービンキットは純正インジェクター&燃料ポンプ仕様にも対応可能で、その際はブースト圧0.9キロ時に約320psが目安となるそうだ。

こちらはブースト圧の変化。立ち上がりが鋭い上に、高回転での落ち込みもほとんどなく最大ブースト圧1.4キロ付近をキープしている。バランスが良いタービンである証だ。

「凄く良い! 今時の1JZ用タービンは純正+αの小さいタイプが主流。パワーを狙おうとすると逆にウエストゲート式のTD06-25Gとか、狙いより大きめなタービンしか選べないのが実情でした。TD06SH-20RXはその中間を埋める、ちょうど良いサイズ感だと思います!」とは有田代表。

対応車種は1JZ-GTEのVVT-iエンジン搭載車で、価格はサクションレスのチューナーキットが32万7800円、JZX100専用のフルキットが41万8000円という設定だ。1JZユーザーにとって、またひとつ気になる選択肢が増えたと言えるだろう。

●問い合わせ:トラスト TEL:0479-77-3000
●取材協力:カーメイクラスティー 千葉県白井市冨士51-4 TEL:047-441-6226

【関連リンク】
トラスト
https://www.trust-power.com/
GReddy オンラインショップ
https://greddy-shop.com/
カーメイクラスティー
http://www.rasty.tv/

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