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富士でのレース経験をフィードバック!
インチダウンの秘策がズバリ的中!!
NAチューン仕様のGR86&BRZを集めて行った高速周回路での最高速テストにて、見事トップスピードをマークしたのがこのGR86。チューニングを手掛けたのは、静岡県富士宮市に店舗を構えるロータリーチューンの名門“RSパンテーラ”だ。
先代モデル時代から積極的なチューニング姿勢を示してきた同ショップだが、今回のマシンメイクのポイントはずばりインチダウンだと語る。
このマシンに装着されているのは、前後215/45R17サイズのアドバンネオバAD09なのだが「純正よりも外径が4mm小さくなるんですよ。タイヤ外径でローギヤード化して、非力なNAのままでも回転を引っ張れるようにセットアップしたというわけです」とは、RSパンテーラ佐藤代表。
ちなみに、サスペンションはアームまで含めて何とフルノーマルのまま。ホイールはボルクレーシングZE40(7.5J+44)だ。
エンジン本体はノーマルのままで、ボトルネックとなるエキマニ&触媒をHKSのスーパーマニフォールド+キャタライザーに変更した程度。エンドマフラーよりもエキマニが大事であることをアピールするために、あえて純正マフラーのままとしている。
もちろんエンジンマネージメントにも手が入り、ECU-TEKを駆使したセッティングによって実測232.6ps&25.8kgmを手にしている。
エクステリアには、リヤウインドウとトランクパネルの隙間を埋めて空気抵抗を減らすGRエアロスタビライジングカバーを装備。こうした細かい部分の空気抵抗も見逃さないことが、最高速を伸ばす秘訣と言えるだろう。
インテリアは、エアコンやカーナビなどの装備も完全に機能するフルノーマルの快適仕様だ。
「見た目はノーマル風なんだけど、他のアタック車両よりも高回転が使えて明らかにスピードの伸びが良い。聞くとタイヤ外径でギヤ比を上げてきたそうだが、このセットには恐れ入った。記録は245.69km/h、当日に集まった車両の中で最速値だったわけだけど、完全に戦略勝ちだね」とはアタッカーを務めた稲田大二郎。
この結果を受けて佐藤代表は「車高は適度に高い方が最高速は伸びるので、あえて足回りはノーマル。富士を走るレースカーの経験で最高速仕様にしてきましたけど、次の機会があればHKSのGT2スーパーチャージャーキットを付けて挑戦したいですね」と語る。
頭脳派チューナーによるGR86/BRZ最先端チューニング。その動向には今後も注目していきたい。
●取材協力:RSパンテーラ(佐藤商会):静岡県富士宮市北山5220-2 TEL:0544-58-4837
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佐藤商会
http://rspantera.com/