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アフターエアロパーツの域を超えた完成度
感性と計算、夢の追求…庄司多門の渾身が魅せた大作
それは、もはやエアロの範疇を越えたスタイリングの境地。静止状態でも動きを感じさせるインパクトが、じつに洗練された美しいフォルムとして描き出されている。
“自然体”を重んじながら、独創的スマートフォルムを創出し続けるクリエイター・タモンデザイン庄司多門が作り上げたS2000用エアロシステム「TDC MS-S2K」。東京オートサロン2009で発表&発売されたこの作品は、10年以上の時を経た今なお売れ続けているロングセラーのエアロパーツだ。改めて細部を見ていこう。
まずフロント。大胆な面構成によってシャープな印象を強めたバンパーデザインがポイントだ。S2000特有のロングノーズはさらに50mmほど延長されているのだが、それを自然に見せるテクニックが随所に盛り込まれているのが分かる。2ピース構造を採用しているのも特徴のひとつで、アンダースウィープ部は写真のストリートバージョンの他、張り出しを大きくしたサーキットバージョンも設定されている。
また、30mmワイドのフロントフェンダーには6連のルーバーを刻んでスペシャリティさを演出。さらに、曲面を逆Rとすることで通常のオーバーフェンダーとは一線を画すエッジ感を作り出している。
そしてリヤ。バンパーは純正よりもオーバーハング方向で短縮し、トータルのフォルムを突きつめた。リヤバンパーもディフューザーとの2ピース構造となり、また、ディフューザーは中央のLEDランプユニットの有無が選択可能。大胆でありながらシンプルに見せる、その駆け引きが美しいデザインだ。絶妙な高さとサイズのリヤスポイラーも、優雅なスーパースポーツ像を生み出すファクターである。
リヤフェンダー(30mmワイド)はリヤバンパーとの同時装着が前提となるが、サイドステップは単体での装着を可能とするため、フェンダーを分割式としている。
組み合わされるホイールはグラムライツ57アクセレイトPROの19インチ。サイズはフロント8.5J+18、リヤ9.5J+16となり、設定される3種のリムからステンレスリムを採用した。
なお、デモカーは“リーフグリーンハーフマット”という半光沢グリーン仕上げとしてアーミーテイストを演出しているが、これは庄司さんが機動戦士ガンダムに登場するモビルスーツ「ザク」にインスパイヤされたからだ。「完成した時なんとなくザクっぽいなと思ってね」と庄司さん。
続けて「今作はコンプリートボディキットとはせず、パートごとに装着しても成立するよう計算したんだよ」。つまり、他社製エアロを装着しているユーザーが、MS-S2K仕様へと徐々にステップアップさせていくことも可能としているわけだ。
取材協力:タモンデザイン TEL:0598-37-2266
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タモンデザイン
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