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電子制御の恩恵で異次元のコーナリング性能を誇る!
名門Gフォースが作り上げたストリート対応パッケージ
かつては週一ペースで美祢を走り込み、その後、岡山国際やTSタカタ、中山でサーキット走行を楽しんでいるオーナー。
ブーストアップ仕様だった1台目は新車で購入して3年後に岡山国際でクラッシュ、全損させてしまい、これが2台目のランエボVIIIとなる。「走行16万kmに達したので、そろそろエンジンオーバーホールかなと。だったら本格的にエンジンチューンしようと思い、Gフォースにお願いしました」。
オーナーから出されたリクエストは、「ピークパワーと実用トルクのバランスを取ってほしい」というもの。日々の通勤にも使っているため街乗りでの扱いやすさを犠牲にすることなく、サーキットでの速さも追求したいということだった。
そこでGフォースは同社のコンプリートエンジン、パフォーマンスパッケージ450を軸としたメニューを提案。エンジン本体は東名2.3Lキットで排気量を拡大し、HKS製カムシャフト(IN274度、EX278度)がセットされる。また、点火系はイグニッションプロダクツ製クアッドパック(コイル)、燃料系は255L/hポンプに1050ccインジェクターでそれぞれ強化。エンジン制御はHKS F-CON Vプロだ。
耐熱バンテージが巻かれたEXマニはGフォースオリジナル。タービンはブースト圧の立ち上がりと高回転域におけるパワーの両立を狙って、HKS GTIII-RSが組み合わされる。最大ブースト圧は1.7キロの設定され、ダイノパック係数ゼロで483.8ps/61.9kgmを発揮。
このスペックなら交換は必要なしとの判断から、ラジエターとインタークーラーは純正(パイピングのみHKS製に交換)が使われる。
サージタンクとスロットルボディはプラズママン製で容量アップ。長年4G63チューンを手掛けてきたGフォースが太鼓判を押すパーツだ。また、燃料系ではフューエルレールもプラズママン製を使用する。
タービン以降の排気系は東名アウトレット、サードメタルキャタライザー、Gフォースオリジナルサイレントチタンマフラーという組み合わせ。メインパイプには消音バルブが設けられ、リモコンによってバルブの開閉を行なう。
ダッシュボード中央に装着される追加メーターはデフィー製ブースト計、水温計、油温計。ブースト圧はメータークラスター左側にセットされたHKS EVC VIIで制御される。
外装は基本ノーマルだが、フロントカナードのみ装着。「全損した1台目のランエボVIIIから唯一、移植したパーツです」とオーナーは言う。ホイールはアドバンレーシングRGで、245/40R17サイズのアドバンネオバAD09を履く。
「低中速域のトルクは申し分なく、ブーストも3000rpmから立ち上がってくれます。何より5000rpm以上のパワー感が想像以上。カム交換していることもあって、ノーマルでは厳しくなる6000rpmを超えてもまだまだパワーが伸びていきます。ただ、ブースト圧1.7キロではあまりにも速すぎるので、とりあえず1.5キロで身体を慣らしているところなんですよ」と、オーナーが笑いながら話してくれた。
対応馬力に合わせてプラス、PRO、同2.2L、同2.3Lと4種類のコンプリートエンジンを用意し、そこに組み合わせるカムやタービンによってオーナーが望むエンジン特性を生み出す。Gフォースが展開するのは、まさに令和スペックの4G63チューンと呼ぶのが相応しい。
●取材協力:Gフォース 神奈川県横浜市鶴見区獅子ヶ谷2-39-68 TEL:045-716-8013
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