「ランサー1800GSRの兄弟車!?」君はミラージュセダン1.8VR-X 4WDの存在を知っていたか?

4G93ターボは想像以上に刺激的だった!

まさかこんなモデルがあったとは・・・

ミラージュセダン1.8VR-X 4WD。車名から、ミラージュセダンの少々スポーティな、もしくはラグジュアリーなグレードにしか思えないモデルだが、中身を知って驚いた。

ボア径φ81.0×ストローク量89.0mmから1834ccの排気量を稼ぐ4G93。インタークーラー付きターボで武装され、205ps/6000rpm、28.0kgm/3000rpmというスペックを誇る。リベロGTやディオンにも搭載されたエンジンだ。

ランエボIVのベースになったCM5A型ランサー1800GSRと同じ…というか、車両型式まで共通だったりするのだ。つまり、205ps/28.0kgmを発揮する4G93ターボをボンネットの下に収め、5速MTとフルタイム4WDシステムを介して駆動する、と。

「果たして、ミラージュに必要なグレードだったのか?」という大きな疑問も残るが、三菱らしいと言えばらしいかもしれない。

エクステリアにおけるランサー1800GSRとの違いはフロントマスク。異型の横長ヘッドライトはどことなくディアマンテ風味を帯びていて、やる気がまるで感じられない。リヤスポイラーを外してしまえば、これが200psオーバーのスポーティセダンと誰が思うだろうか?

一方のリヤ周りは、ランサー1800GSRとイコール。特徴的な三角形のコンビネーションランプを見る限り、それがランサーなのか、あるいはミラージュなのか? 判別に苦しむのが正直なところだ。

ホイールは15インチの純正アルミ。そこに、標準サイズとなる195/55サイズのBFグットリッチgフォーススポーツが組み合わされていた。

室内をチェックしていく。赤ステッチのエアバッグ内蔵モモ製ステアリングホイールを標準装備。インパネ周りの眺めはランサー1800GSRと同じだ。

スポーティモデルを物語るホワイトメーター。タコメーターは7500rpmからがレッドゾーンとなる。

スポーティであると同時に、上級グレードでもあるVR-Xにはオートエアコンが備わる。その他、キーレスエントリーなど装備は充実している。

運転席と助手席はレカロ製セミバケットタイプで、後席にはセンターアームレストを装備。居住空間を含めて実用性の高いセダンに仕上がっている。

実用的な容量を持ったトランクスペース。開口部も大きく、使い勝手は良さそうだ。

標準装備のレカロ製シートは、座り心地もホールド性も抜群。運転席に収まると、初めてこのクルマがスポーティモデルであることを実感できる。

4G93ターボは4G63ターボと同じく、低中速トルクがかなり太い。1240kgという車重の軽さもあって、2500rpm以上をキープしてればグイグイと加速していってくれる。お世辞抜きで、動力性能に関しては現代でも通用するレベルだと思う。

それに対してハンドリングは、ノーマルサス&標準サイズのタイヤということもあってロールこそ大きめだが、身のこなし自体は軽快で、乗り心地も良好。今回は街乗りしかできなかったが、これならば高速巡航も楽なはずだ。

初めて触れたミラージュセダン1800VR-X 4WDは、その存在にしても走りにしてもなかなか刺激的だった。今更ながら、“三菱、天晴!!”との思いを強くした次第だ。

■SPECIFICATIONS
車両型式:CM5A
全長×全幅×全高:4290×1690×1400mm
ホイールベース:2500mm
トレッド(F/R):1450/1460mm
車両重量:1240kg
エンジン型式:4G93
エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ
ボア×ストローク:φ81.0×89.0mm
排気量:1834cc
圧縮比:9.0:1
最高出力:205ps/6000rpm
最大トルク:28.0kgm/3000rpm
トランスミッション:5速MT
サスペンション形式:Fストラット/Rマルチリンク
ブレーキ:Fベンチレーテッドディスク/Rディスク
タイヤサイズ:FR195/55-15

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